小児科

By , 2009年10月25日 6:18 PM

先日、東京近郊の医療崩壊地域で当直をしていました。私が当直に行っている病院は、小児科医を守るため、12歳以上は小児も内科医が診ています。

そこへ、小児救急の患者が直接来院しました。神経疾患の疑いが強かったので、幸いなことにすぐに診断がつきました (おそらくMELASの初発 (ないしは2回目) 発作)。

入院が必要なので、近隣に電話をかけ始めたのですが、小児専門病院は 15分かけ続けても「ただいま回線が混み合っております。もうしばらくお待ちください」のメッセージが延々と流れるのみ。おそらくインフルエンザの問い合わせの対応でパンクしているのだと思います。小児科を有する基幹病院 2件も、「インフルエンザ以外の入院は受けられない」とのこと。病棟にインフルエンザ患者がたくさんいて、院内感染の可能性が高いからでしょうかね。そのほか、大学病院 1件断られ、大学病院 2件目で受け入れ可能でした。ただでさえ小児科はリソース不足なのに、インフルエンザが追い打ちをかけています。

医療に関して「無駄を省く」という大号令の元、予備能が全くなくなってしまうと、今回のようにインフルエンザなどで過度の負荷がかかった事態に搬送先を探すのが困難となるのは、目に見えています。不幸な事件が起きないと良いのですけれど。

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