医者が大学病院を離れるとき

By , 2010年11月4日 5:56 午後

11月1日から 2年間の国内留学という形で某研究所に行っています。遺伝子を組み換えて金正日のクローンを作ったり (嘘)、色々怪しいことをしている訳です (実際は訳に立つ研究で、Yahoo! newsに取り上げられたり、新聞に載ったりしています)。

勉強する環境として、研究所以外に大学院も考えたのですが、先輩方や同僚 (他大学を含む) をみていると、医者として病棟持たされほぼ無給でこき使われ、挙げ句の果てには指導もろくすっぽしてもらえていないのを見て、断念しました (元々博士号に興味なし)。それに、私のやりたい分野は、うちの大学ではやっていないことなのです。今御世話になっている研究所は理学部の人間ばかりで、医者の知らない世界を知ることが出来ますし、私の所属する医学部にいては身につけられないようなスキルが一杯学べそうです。

でも、困った問題がいくつかあります。それは給料がゼロであることです。研究所には勉強させて頂きに行っているので、もちろん無給です。大学から出張助教という扱いではありますが、非常勤扱いのため、大学からの給料もゼロです (勉強する程に貧乏になっていくのは何故?難病の患者さんの治療法とか開発したくて勉強しに行くのに!)

食べていくためにまず考えたのは、どこかの女性の紐になることだったのですが、紐にしてくれる女性が見つかりませんでした (引き続き募集中)。となると、勉強に支障がない程度でバイトをするしかありません。

毎週木曜日午前にバイトに行っている病院があり、給料は激安 (他の病院のほぼ半額!) なのですが、職員の雰囲気が良く、診療のレベルも高いので、そこに決めました。元々医局からバイトを出していたのですが、あまりに給料が安いので、誰も行きたがらなかった病院です。給料高い病院を断ってここにしたというのは、傍目には酔狂に見えるかも知れません。

木曜日の午後は、某クリニックで往診をすることになりました。ここも給料は他院の 75%くらいと安いのですが、院長が過去に某神経病院の医長までされていて、神経難病の患者さんを在宅で大勢みてらっしゃる非常に立派な方なので、御世話になることにしました。往診で寝たきりの神経難病の患者さんを診るというのは、非常に大切なことですが大学病院などでは経験できません。良い機会だと思いました。

第1,3土曜日は秋田に当直に行くことにしました。全科当直なので、外科とかも診ないといけないのであまり自信はないのですが、バックアップ体制も整っているようですし、何より過去に院長に御世話になっていて、院長が人手不足で困っているようなので少しでも力になれればと思いました。

その他、岡山県津山市から当直の御願いが来ているので、絶賛検討中なのですが、第2,4土曜日もどこか当直に行くとなると、無給の上に無休になってしまいますからね・・・orz

で、ここからが大切な話。職場を変わると、健康保険と国民年金が切れてしまうのです。この手続きが非常に大切なので、説明します。

・国民健康保険
練馬区役所に国民保険の手続きをしに行くと、私の場合上限である月額 52500円の支払いが必要であると説明されました (アメリカ並みじゃねーか!!!)。これを聞いて保険に加入するの止めようと思いました。「保険に加入せず、自由診療で治療を受けて、金がなくなったら死ぬときだ・・・医者が金払えなくて保険に入れずに死んだらニュースだろうな」などと考えていたら、奥の手があることを教えてもらいました。それは、前回入っていた大学の健康保険組合で「任意継続被保険者制度」を利用することです。最長 2年間まで利用することができます。
健康保険被保険者証に書いてある保険者電話番号に電話すると、手続きの仕方を教えてくれます。これだと私の場合月額 22420円で、何とか払うことができます。保険組合に電話した後、印鑑と口座番号がわかるものを持っていけば良いようです。ただし、社会保険資格喪失日から 20日以内に手続きしないといけません。こんな制度があることを、これまで誰も教えてくれなかったので、もたもたしていたら大変なことになるところでした (そもそも、保険が切れたことすら知らされてませんでした)。

・年金
私はこれまで厚生年金に入っていましたが、これから自分で加入し直さないといけません。それには、年金手帳と社会保険喪失証明書 (前の職場に電話すると郵送してくれる) を持って区役所の年金課 (もしくは何とか事務所) を訪れる必要があります。これについても、大学から何の説明がなかったので、下手すると未納になっていたかもしれません。ただし未納の場合でも、2年間までは遡って納めることができます。
ちなみに、私は年金全部納めていますが、親が知らないうちに学生時代の年金を納めてくれていたらしく、ねんきん定期便で全部「納付済」と印刷されているのを見て、ちょっとジンときました。やっぱり、親ってのは知らないところで支えていてくれるんですね。

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