見る脳・描く脳

By , 2005年8月19日 6:49 AM

最近、「見る脳・描く脳(岩田誠著)」を買いました。あまり絵に造詣が深くないため、なかなか読まずにいたのですが、眼から鱗が落ちる思いでした。

第1章は、人間が如何にして視覚情報を認識しているかについて。

第2章は描くこと。つまり、脳の何処が障害されたら、どのように絵が描けなくなるか。

第3章は脳から見た絵画の進化です。最初の時代は、心像絵画といって、神だとか、そういったものを描いていた時代です。想像の世界なので、3次元のものとして表現されています。次が網膜絵画といって、見えたままの世界。人間は、物体の裏側など見えない部分があるので、2+1/2次元しか認識出来ず、また自分が見たように表現するために、陰影法や遠近法を使用します。最後が脳の絵画。脳のどの部位かの作業を強調したり、弱めたりして認識されたものを表現しています。例えば、色彩について強調してみたり、運動視を強調してみた作品が知られています。

それぞれ例を挙げて説明してあり、例えば「3人の楽士たち(ピカソ)」という絵は、3人の楽士が描かれていますが、誰が手前にいて誰が奥にいるのかわからないように描かれています。視覚認識の腹側経路が障害されたことにより、形態の認識が出来ても、位置関係がわからない人が認識する世界と同じことを表現してあるというのです。絵画には、そのような見方があるのだと非常に勉強になりました。みなさんも是非読んでみてください。

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