Isabelle Faust

By , 2007年8月21日 7:55 AM

Isabelle Faustが演奏するベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲とクロイツェルソナタの CD (HMC 901944)を聴きました。

ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は現在練習中の曲で、メジャー、マイナー問わず、いろいろな演奏家の録音を多数集めて聴いています。中でもお気に入りはヴォルフシュタールの演奏 (1928年録音) です。カップリングされた曲の演奏が不安定なこと、ピッチがあまりに高い (録音技術の問題?)、録音技術のため音質が多少悪いといった欠点がありますが、それらを補って余りあります。その他、個人的に好きな演奏家なので、レオニード・コーガンの演奏を良く聴きます。また、オイストラフの演奏は、録音によって多少の当たりはずれがありますが、言葉にならないくらい美しい録音もあり、時々聴きます。クライスラーの演奏は、傷も多いのですが引き込まれますね。

今回の Isabelle Faustの演奏は、清々しく、聴きやすい演奏でした。エレガントで押しつけがましくないのですが、伝えたいことがはっきりと伝わってきます。これまでに聴いた中にないタイプで、非常に面白かったです。繊細でクリアな音に、一瞬古楽器演奏を思い浮かべました。

彼女の演奏は 2000年10月7日にサントリーホールで聴いたことがあります。その時は、バッハの無伴奏パルティータ第2&3番、バルトークの無伴奏ヴァイオリンソナタでした。特にバルトークは圧巻でした。

彼女の使用している楽器はストラディバリウスの「スリーピング・ビューティー」だそうで、チャーミングな名前です。

一時期、ドイツのヴァイオリニストは不作だと言われましたが、ムター以降、ツィンマーマン、テツラフ、ファウストと大物が続いています。それぞれタイプが違うのも面白いところです。

Post to Twitter


Panorama Theme by Themocracy