Riverdancing Violinist

By , 2010年2月28日 7:50 PM

何度か紹介した 「Igudesman & Joo」。

今日は、以前紹介しなかった動画を紹介します。

・Riverdancing Violinist

変なところで譜めくり→曲の途中で次々と他の曲へ→掃除機の音 (D) を持続音として再び演奏が始まります。Youtubeのコメント欄を見ると、アイリッシュ音楽なのでしょうか?彼のサイトでは Scotland’s Braveというムービーで演奏されている曲ですが。

偶然発見したのですが、Igudesmanは Youtubeにアカウントを持っていました。彼のチャンネルを見ることができますので紹介しておきます。新曲も色々アップされているようです。

Igudesman’s channel


アルコール

By , 2010年2月28日 12:38 PM

酒を飲んで、何故幸せな気分になるのか良くわかりませんでしたが、下記のブログに面白い論文が紹介されていました。

5号館のつぶやき-適度な量のアルコールは脳内エンドルフィンを放出させる-

お酒好きの方、是非読んでみてください。


ユビキチンがわかる

By , 2010年2月28日 12:30 PM

ユビキチンがわかる (田中啓二編, 羊土社)」を読み終えました。こうした分野の特徴なのですが、理解すれば理解するほど謎が深まるというような・・・。

基本編ではユビキチンに関する基礎的知識が身に付きました。一方で、トピックス編はなかなか高度な内容でした。神経内科ではあまり癌を扱わないので、細胞周期やアポトーシスの話を理解するのはなかなか大変でした、というか理解できませんでした。

トピックス編の神経疾患に関する話では、アルツハイマー病におけるタウのユビキチン化、Parkinson病におけるα-シヌクレインとユビキチンの結合 (PARK1)、ユビキチンリガーゼである Parkinの異常(PARK2), ユビキチンヒドロラーゼ活性の低下や UCHL1のユビキチン63番目リジン (K63) へのリガーゼ活性 (PARK)、筋萎縮性側索硬化症におけるユビキチン化された SOD1, Dorfinなどの話が紹介されていて興味深かったです。ただ、神経疾患においては、一つのメカニズムだけではなかなか病気を説明しきれない点も多く、研究の余地はまだまだあります。ミトコンドリア修復におけるユビキチン・プロテアソーム系の話や、p62といった最先端の話は、まだ概念が確立していないためか、触れられていませんでした。数年後の教科書には載りそうです。こうしたメカニズムが明らかになり、神経疾患の根本的な治療法が生まれることを望んでいます。


韓国

By , 2010年2月27日 7:31 AM

昨日、韓国人医師が主催したパーティーで、韓国料理屋に行ってきました。韓国の医療や教育について質問し、初めて知ったことがありました。私の質問の答えを紹介します (一般的なことかどうかは確認していません)。

・子供の頃から、勉強をするのかスポーツをするのか分かれる。スポーツを選んだ学生は、勉強を全て捨てて、スポーツに特化する。日本のように高校で勉強とスポーツを両立させるというようなことはない。スポーツを選んだ場合、上位者しかスポーツ専門の学校に進学できないので、必死に頑張る。勉強を選んだ場合、週1時間くらいしかスポーツはできない。

・家庭での体罰は割と一般的。私が質問した医師は、試験で間違えた問題の数だけ、母親に棒で思いっきり殴られていた。棒は自分で用意していたので、太くて持ちにくく、出来るだけ力入らないものを選ぶのがコツだった。

・医学部は 42校あり、医師養成数はだいたい 3000人/年くらい。最難関なので、入学するとみんな凄くプライドが高い。国立と私立があり、私立の学費は国立の約 2倍。女性の学生は 2割くらい。

・徴兵は、2年間。医学部だと 3年間。あの手この手で逃れようとするものがいる (違法だが、コネを使って逃れることもある)。20歳前後の時期を山奥で 60人くらいの男と 2~3年間過ごすのは苦痛だから。

・医学部入学試験は、英語の比率が大きい。従って、英語圏からの帰国子女などが有利。

・医学部卒業後、専門医取得までの月収はだいたい 20万円くらい。専門医取得後は、80~100万円くらい。日本より物価が安いので、少し良いかもしれないが、家などは凄く高い買い物である。

・何科を専門にするかは、成績順で決まる。数年前は、儲かるので美容整形が上位 3位くらいに入っていたが、過当競争となり、現在は全然人気がなくなった。眼科などは人気がある。産婦人科は人気がない。

・一般に医師は日本ほど患者に感謝されていない。日本の医師が、感謝されている姿をみて、うらやましく感じる。


Igudesman & Joo

By , 2010年2月18日 7:08 AM

以前、「ピアノで指が届かない音を弾くには?」という話でイグデスマン&ジューを紹介しました。

彼らのムービーが Youtubeでたくさん見られます。まずは代表的な持ち曲から。

Continue reading 'Igudesman & Joo'»


大フーガ

By , 2010年2月12日 6:47 AM

以前、フーガについての本を読んで紹介したとき、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲「大フーガ 作品133」についてちらりと触れました。

「大フーガ作品 133」は、フーガという形式の最高傑作の一つとされています。初めて聴いたときは「何て荒々しい曲なんだろう」と思ったのですが、何度聴いても凄まじい迫力で迫ってきます。そして複雑に入り組み哲学的な思索に誘います。楽曲の分析に興味がある方は、楽曲の譜面付き解説を読みながら聴くと楽しいと思います。

・Beethoven Grosse Fuge pt-1

・Beethoven Grosse Fuge pt-2

さらに面白いことに、この大フーガは 4手のためのピアノ曲としてベートーヴェン自身によって編曲され、作品番号 134が与えられています。

技術的にも、解釈の面でも難しい曲で、ピアノ版は演奏機会が少ない曲だと思いますが、一度ピアノ版とカルテットと聴き比べてみると楽しいかもしれません。


ピアノで指が届かない音を弾くには?

By , 2010年2月11日 3:26 PM

笑いの込みあげる音楽ムービーを見つけましたので紹介しておきます (Yahoo! Japan! ピアノで指が届かない音を弾くには?で紹介されていたものです)。

・Rachmaninov had big Hands


将棋バー3局目

By , 2010年2月8日 8:11 AM

2月1日に将棋バーに行ってきました。外勤の帰り道にあるので、ふらっと行きやすいのです。

橋本七段のブログにも「日曜月曜はこんなかんじでのんびり出勤してます。じっくり指導を受けるにはおすすめの曜日かもしれません」と書かれていますので、月曜日は一人で行くには良さそうな感じです。

これまで私は週末に行くことが多く、その場合はほぼ満席だったのですが、この日はカウンターに2名、ソファーに3名の客のみでした。ソファーの客は精神科の医師達のようでした。

バーに着いて、レッスンプロの方とまず対局開始。なかなか上手く指すことができました。

みぐのすけ-指導棋士

対局が終わったあと、橋本七段が「角換わり腰掛け銀は良く研究していますね。この間は金打ちで頓死したけれど・・・」とおっしゃって、1ヶ月前の私との対局を覚えていたことにびっくり。棋士の記憶力は凄すぎます。

その後は、将棋世界3月号を橋本七段を囲んでカウンターで読みながら遊びました。まず、「真剣勝負!東西対光フレッシュ勝ち抜き戦」の稲葉陽四段対阿久津主税七段の対局を棋譜並べ。それから「どっちが勝ち?」をみんなで解きました。橋本七段がトイレに行っている間に、▲3八銀の妙手を私が発見出来、気分が良かったです (正解はうろ覚えですが、確か▲6九玉△4八成銀▲3八銀△同銀▲7四角成△4九飛成▲5九桂まで先手勝ち。ポイントは、4九歩を取ると後手玉は詰めになるので取らずに迫らなければいけない点、先手は5九に金を合駒すると詰むので6一金ではなく7四桂を取らなければいけない点だと思います。▲7四角成も詰めろです)。後は、リーグ戦状況について、色々と話し込みました。

最後は私が泥酔して隣のカウンター席のお客さんと対局。2敗1分でしたが、記憶がほとんどありません。「名帝戦 (酩酊戦)」は初戦敗退となってしまいました (実在しないタイトル戦です、念のため)。

ということで、行くなら月曜日が結構楽しめそうです。


Wii fracture

By , 2010年2月7日 2:02 PM

以前、Wiiitisについて紹介しました。ちなみに綴りですが、”i” は連続 3つですから要注意。Wiiitisであって、Wiitisではないんですね。

先日、たまたま New England Journal of Medicine (NEJM) をみていたら、”Wii fracture” なる報告が・・・。

 A Wii Fracture

In the United Kingdom, a healthy 14-year-old girl presented to the emergency department at Horton General Hospital in Banbury (near Oxford), having sustained an injury to her right foot with associated difficulty in mobilization. She had been playing on her Wii Fit balance board and had fallen off, sustaining an inversion injury. (The Wii Fit replaces handheld controls with a pressure-sensitive board about 2 in. off the ground that lets the user participate in tricky games that can improve balance.)

“Wii fit” というゲーム中に台から落っこちたというだけで、天下のNEJMに論文掲載。そういえば、”Wiiitis” の最初の報告も NEJMでした。

興味深いと思って Twitterでつぶやいたら、gamitake1919氏から、”Wii knee” の存在を教えて頂きました。

 Wii knee

We present the case of a 16-year-old boy who injured his knee whilst playing on the video games console Nintendo Wii. The patient presented with an acutely swollen and painful knee to the emergency department of our institution. Initial radiographs revealed an effusion and an osteochondral fracture. Further imaging with magnetic resonance imaging demonstrated evidence of lateral patella dislocation with medial patello-femoral ligamentous damage and a large femoral osteochondral fracture. The patient was successfully treated with surgical fixation of the osteochondral fragment and medial patello-femoral ligament repair. This case highlights the force that can be generated whilst using these new games consoles.

PMID: 18340471 [PubMed – indexed for MEDLINE]

Wiiのゲームで膝の靱帯や骨軟骨の損傷したとの報告です。Abstractを見る限りでは、ゲームの名前はわかりませんでした。

さらに、探すと頚椎損傷もありました。

 A Wii-related clay-shoveler’s fracture.

A 38-year-old man presented to the accident and emergency department complaining of severe neck pain. This had started immediately after swinging his Wii game console control during a rather vigorous game. An X-ray demonstrated a clay-shoveler’s fracture of C7. This had radiological features to suggest an acute injury. This is the first report of a clay-shoveler’s fracture strongly suggestive of being related to the use of a Wii console.

PMID: 19882086 [PubMed – indexed for MEDLINE]

Wiiでの怪我については、さらに詳しい研究がされていました。

 Wii have a problem: a review of self-reported Wii related injuries.

PURPOSE: The increasing popularity of the Wii video game console has been associated with a number of gameplay related traumas. We sought to investigate if there were any identifiable injury patterns associated with Wii use. METHODS: Utilising a database of self-reported Wii related injuries, the data was categorised by type of injury and game title being played at the time of injury. FINDINGS: We found that of 39 reported Wii related injuries over a two-year span, 46% occurred while playing the Wii Sports Tennis software. Further, we identified 14 distinct injury patterns sustained during gameplay. Of these injuries, hand lacerations were the most common, accounting for 44% of the total number of reported cases. CONCLUSIONS: Injury associated with video game play is not unique to the Wii, nor is it a new phenomenon. However, the Wii console appears to have a higher rate of associated injuries than traditional game consoles because of its unique user interface. We review the literature and discuss some of the medical complications associated with the Wii and other video game consoles.

PMID: 19490774 [PubMed – indexed for MEDLINE]

最も危険なのは、”Wii Sport” のテニスゲームらしいです。Wii関連の外傷の 46%に上るのだとか。気をつけて、ほどほどに遊びましょう。


大規模臨床試験の正しい見方

By , 2010年2月3日 7:45 AM

2月2日に医学統計セミナーに参加してきました。特別講演は「大規模臨床試験の正しい見方」。

近年、高血圧治療薬の競争は凄まじく、各社がしのぎを削っています。特にドル箱である ARBでは様々な大規模研究が行われています。良い結果が出れば製薬会社の宣伝材料になります。

EBMにおいて、最もエビデンスレベルが高いのはランダム化比較試験のメタアナリシスとされています。しかし、これにも問題があります。どのランダム化試験をメタ解析するかによって結果が異なり、好きなランダム化試験を選んできて、望む結果を得ることが可能なのです。全てのランダム化試験をメタ解析すれば良いのではないかという意見もありますが、年間ランダム化試験は 2000くらい発表され、当該の分野だけでも数十に上ることを考えると、非現実的です。

そこで行われたのが BPLTTC (Blood Pressure Lowering Treatment Trialists’ Collaboration) というメタアナリシスで、結果の出ていないどのランダム化試験を組み込むか予め宣言し、「前向き」に試験したことです。結果は、どの降圧剤を使ったかはではなく、血圧を下げることが脳卒中の予防に重要であることが明らかになりました。一方で、冠動脈疾患には ACE-Iの方が ARBより有効でした。

ただし、BPLTTCはメタアナリシスであって、降圧剤の直接対決ではありません。しかし、ACE-IとARBの直接対決を行ったONTARTGET試験では、BPLTTCの正当性を裏付ける結果が得られました (結果が BPLTTCで予想される範囲に収まっていました)。

製薬会社は薬が売れないと潰れますで、都合の良いデータを広報します。従って、TRANSCEND, PRoFESSのように、都合が悪いデータは宣伝されず、専門家以外は知らない試験になってしまいます (すべての大規模試験を追いかけるのは、一般臨床医には難しいと思います)。例えば、ある ARBが複合腎イベントでプラセボに負けているとか、ある ARBは心血管イベント、脳卒中、心不全の入院などでプラセボに勝てなかったという話もあります。結果の解釈も問題で、ある ARBは蛋白尿のデータを元に、腎保護作用が ACE-Iと同等であると宣伝しますが、蛋白尿を減らしても総死亡が減っていなかったりします。ELITE試験は、ある ACE-Iに対して、ある ARBが心不全の総死亡において良い結果を得たとするものですが、同じ試験デザインで nを増やすと結果が変わりました。驚きの結果です。

ARBは ACE-Iに対して忍容性では勝る (咳が少ない) ので広く使われているのが現実ですが、医師は宣伝される臨床試験に騙されないようにしないといけません。私は ARBが良いとか悪いとかいうつもりは全然なく、都合の良い結果も悪い結果も一つの結果として、総合的にバランス良く考えるのが大事だと思います。現在は ARBが宣伝されすぎていると感じたので、こうした批判的な講演を聴いて面白いと思いました (とはいえ、これだけ多くの試験があるのだから、どう解釈するかで、どっちの立場からでもモノは言えますよね)。

現在の所、脳卒中に関しては BPLTTCの結果や、どの大規模研究でも降圧で脳卒中が減っていることを考えると “The lower, the better” が正解に近い気がします (ただし、高度の頚動脈狭窄がある患者では、過度の血圧降下は脳血流低下を招くので注意が必要です)。心臓に関しては専門外なので良く知りませんが、 ARBに対して ACE-Iの優位性がありそうで、AHAのガイドラインでもそのように区別されています。

(追記)
とはいえ、私は ARBを良く処方します。結局は下がれば良い・・・ってのが一つと、海外の ACE-Iと比べて日本の ACE-Iは降圧効果が弱いのではないかという疑問があるからです。また、ACE-Iを最初に処方して咳の副作用が出ると、患者さんから「藪医者」とか思われるリスクがあります。治療を drop outされてしまうと、何をしてるんだかわかりません。

色々書きましたが、降圧剤の選択は、議論が多いところですので、何が良いのか絶対的な見方をしないのが大事です。

今回の講演で面白かったのは、ACE-I (ひょっとしたら ARBも?) は夜に飲む方が効果があるのかもしれないということです。レニン、アルドステロンの日内変動と関係があるかもしれません。ただ、夜だと飲み忘れが増えるかもしれませんね。


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