エルゼビア

By , 2012年2月22日 7:37 AM

エルゼビアという会社があります。科学雑誌を発行する最大手の雑誌社です。

ところが、この会社、過去に兵器取引という副業があり、問題視されていました

今回、別の問題で反エルゼビア運動が起きているようです。

欧米圏で“学術の春”運動始まる、電子ジャーナル出版大手Elsevierに対し学者たちのボイコット運動が急拡大

【編集部記事】英The Economist紙によると、欧米圏の学者たちを中心にオランダの電子ジャーナル出版大手Elsevier社(本社:オランダ・アムステルダム市)のボイコット運動が急拡大している模様。

記事によると、発火点となったのは米国下院の委員会において昨年末から策定作業が始められたResearch Works Act法案。この法案は、アメリカ国立衛生研究所のオープンアクセス論文サイト「PubMed」を実質停止させることを狙った法案で、米国の出版社団体AAPや学術ジャーナル出版界などが後押ししている。これが引き金となり、1月21日にフィールズ受賞数学者であるCambridge大学Timothy Gowers教授がElsevier社からの出版をボイコットすることをブログ上で宣言。あっという間に欧米圏の主要大学に飛び火し、約3,900名(本稿執筆時点)の研究者がボイコット活動に署名する事態となっている。

The Ecomonist紙はこれをArab Spring(アラブの春)になぞらえて、Academic Spring(学術の春)運動と命名。ネット上で今後ますます拡大し続けるだろうと予想している。【hon.jp】

記事中にある、基礎研究者や臨床医が文献検索をするのに最も多く使用する Pubmed実質停止は、もし現実になれば影響力が大き過ぎますね。Research Works Act法案が通るかどうか、非常に気になります。Elsevierボイコットの背景には、出版業者が後押しするこの法案のみならず、雑誌の値段が高いことなどもあるようです。

この問題、研究者にとっては目が離せませんが、末端の研究者の本音を言うと、「Elsevierだろうがなんだろうが、とにかく論文を acceptしてください」。ボイコット出来るくらい、実力があれば良いのだけれど・・・ orz

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