RAB7L1と LRRK2

By , 2013年2月23日 8:50 AM

2013年2月6日の Neuron誌に興味深い論文が掲載されました。

RAB7L1 interacts with LRRK2 to modify intraneuronal protein sorting and Parkinson’s disease risk.

家族性パーキンソン病の原因遺伝子はこれまで 20近く同定されています。これらの遺伝子がコードするタンパク質には、協調して働いているものがあるらしいことが最近明らかになってきました。例えば、Parkin, PINK1は一つの系として、異常ミトコンドリアを検出し、ミトコンドリア外膜タンパク質をユビキチン-プロテアソーム系で分解したり、ミトコンドリアのオートファジーである mitophagyを誘導する役割を担っています。DJ-1もどうやらこの系に含まれるようです。

今回の Neuron誌の論文は、LRRK2, RAB7L1, VPS35が一つの系として細胞内輸送に関係しているらしいということを明らかにしました。この系の役割には未解明の部分が多いですが、今後研究が進んでいくものと思われます。

この論文は筆頭著者が日本人であり、FIRST AUTHOR’Sというブログにわかりやすく纏められていますので紹介しておきます。

 RAB7L1とLRRK2は協調してニューロンにおける細胞内輸送を制御するとともにパーキンソン病の発症リスクを決定する

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