Dr.須藤の酸塩基平衡と水・電解質

By , 2016年4月19日 6:35 AM

Dr.須藤の酸塩基平衡と水・電解質 (須藤博, 中山書店)」を読み終えました。著者の須藤先生とは、米国内科学会日本支部総会で数度一緒に飲んだことがあります。

要点だけをまとめたコンパクトな本なのでポケットサイズになっていて、持ち歩くことも可能ですが、私はその中でも特に大事な部分を抜き出して、iPhoneのメモアプリに入れてあります。これまで輸液・電解質はあまり得意ではなかったのですが、本書を読んで知識がかなり整理されました。

前半は水と電解質の評価の話。高Na血症は Na過剰なのではなく水欠乏が本態である、とか、Na過剰でおきるのが浮腫である (浮腫の側からみると他にも鑑別はありますが・・・) など、病態の本質がクリアカットに解説されていました。それによって選択する輸液と量が決まってきます。

後半は酸塩基平衡の話。予想 PCO2で、winters formula, magic numberなどの式は初めて聞きました。

巻末に症例問題が付いています。”pH 7.45, PCO2 40, PaO2 100, HCO3- 25, Na 145, K 4.0, Cl 100″ を見て、「非常に重症」と思えない人は、是非本書で勉強しておいた方が良いと思います (解答は本書 p153)。

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