ジェノヴァ旅行(2007年9月15日〜9月26日)

ベルリン第2日目

 午前4時くらいに目が覚め、パソコンを引っ張り出し今回の旅行記を書いたり、テレビを観たりしていた。CNNでは、タイのプーケットの方で飛行機が落ちたというニュースをやっていた。日本の首相選挙の件は全く報道されず。寒さに凍えていたのだが、気が付くと窓が開いていた。昨夜閉め忘れたらしい。

 今日はライプツィヒを散策する予定だ。少し距離もあるため、朝一で向かうこととした。

 ベルリンからライプツィヒはかなり距離があるので、特急電車(ICE)を使うこととなる。ガイドブックを見て、東駅(Ostbahnhof)からICEが出ていることを知り向かったが、結局次の電車は中央駅(Berlin Haupt bahnhof)から出ていることがわかり、中央駅から ICEを利用することとなった。

 中央駅のホームでビールを購入し、乗車。広がる景色を眺めながら、ビールを飲んだ。遠くに豆粒みたいに羊が見える。こうした無駄に見える時間が旅の醍醐味である。

 1時間半ばかりで電車はライプツィヒの中央駅(Hauptbahnhof)に着いた。ヨーロッパ最大規模の駅の一つらしい。

シューマンハウス  駅を出て、左手に道なりに中央郵便局に向かい、郵便局を左折してドレスナー通り(Dresdner strasse)に入り、シューマンハウスに向かった。ロベルト・シューマンがクララ・シューマン(ロベルト・シューマンの妻。アルプスの少女ハイジの登場人物とは別人)と愛を育んだ家だ。途中、道に迷って近くの人に聞くと、「シューマン・ハウスだね。Insel strasseだよ。」と教えてくれた。インセル通りを左折すると、右手に目指すシューマン・ハウスが見えた。外には子供のオブジェが置いてあるが、きっと彼の曲「子供の情景」を意識しての筈だ。

 幸せな香りがする家にお邪魔する。中にはロベルトやクララ縁のグッズや、彼らの手紙、自筆譜などが展示されていた。私がクララに出会うのはいつの日だろうか。ファクシリミリ(自筆譜のコピー)の一部や、博物館の解説本などを購入した。

 次いで昼食を摂りに「カフェ・バウム」に向かった。「カフェ・バウム」の建物に入ると、上の方の階で古い楽器や陶器などが展示されていた。それらをざっと見て、テラス席に出た。ガイドブックには、シューマンが好きだったと言われる「骨付き肉のシューマン風」が紹介されていたが、残念ながら今はないと言われた。魚料理を頼んだが、あまり口に合わなかった。ままかりに似た味の魚を、ナイフで切って食べている雰囲気。ビールで腹を満たすこととした。

トーマス教会 腹ごしらえが終わったら、トーマス教会だ。バッハが27年間を過ごした教会である。中には、古楽器のヴァイオリン、ビオラ、チェロなどのセットが展示されていた。今も使用されている教会のようで、非常に敬虔な気持ちになった。普段は雑念の固まりだが。

 トーマス教会の向かいがバッハ博物館。中ではバッハのCDを聞きながらくつろげる空間もある。ビデオの上映もあった。ビデオを見ていたら、「音楽家ですか?」と見知らぬ外国人に声をかけられた。こちらでは私の方が外国人だが。何故音楽家だと思ったのだろうか・・・?ひとしきり雰囲気に浸った後、階下のショップで、ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタのファクシミリ(自筆譜のコピー)を購入した。

 バッハ博物館の向かい、トーマス教会の隣にも、ショップもあって、そこではマタイ受難曲の本を購入。マタイ受難曲の歌詞が書いてあるのだが、空いたスペースは全てそれに対応する絵が描かれている。

 続いて、歴史博物館に向かった。館員が少しそっけない。昔の生活を表した絵画などが展示されていたが、さして心に残らなかった。

メンデルスゾーンハウス 少し距離があるが、メンデルスゾーン・ハウスに向かった。そこは、メンデルスゾーンが最期に過ごした家らしい。狭いのだが、若い女性館員がとても親切で感じがいい。更に美人だし。そこでは、メンデルスゾーンの髪などが展示されていた。帰りにメンデルスゾーンの曲が演奏されたビデオや、その他本を諸々購入。どんどん荷物が重くなっていく。ただ、館員と二人きりのカウンター内で買い物を探し、色々親切にして貰って、ちょっとドキドキした。

 ベルリンに帰る前に、アウアーバッハス・ケラーで食事をすることにした。ここは、ゲーテや森鴎外も好んで通ったらしい。昼の教訓から肉料理を選択したところ、かなりおいしかった。ワインも堪能。やっぱりドイツ料理とワインが美味しい。

 食事を楽しんだ後、駅に向かった。駅前で「Goethestrasse」と書かれた標識を見つけた。さっきゲーテが通ったレストランで食事したんだぞと心の中でつぶやいた。駅からベルリン行きのICEに乗り込み、ホテルに戻った。出来すぎた旅行になりそうだ。


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