シベリウス

By , 2010年6月19日 7:57 AM

6月 18日に、グリーグについて紹介しました。今回は北欧の作曲家第 2弾です。シベリウスを紹介します。シベリウスは北欧の作曲家の中で一番有名かもしれません。私の興味によりヴァイオリン曲のみ触れます。

シベリウスはフィンランド出身です。父親は外科医であり、1868年にコレラで死亡しました。また、シベリウス自身 1908年に喉頭癌の疑いで手術を繰り返し、禁酒禁煙を言い渡されていたそうです (「音楽現代」2004年4月号より)。最終的に彼は脳出血で亡くなりました。

まず紹介する曲は、1903年に作曲されたヴァイオリン協奏曲。シベリウスの作品では、どちらかといえば交響詩フィンランディアの方が有名かもしれませんが、ヴァイオリン弾きにとっては、こちらの方が親しみがあります。シベリウスのヴァイオリンコンチェルトなので、シベコンと略します。初版は不人気で、シベリウスはブラームスのヴァイオリン協奏曲に感銘を受け改訂しました。改訂版の初演は何とリヒャルト・シュトラウスだったそうです。

演奏はヴェンゲーロフやツィンマーマンの演奏が個人的に好きですが、Christian Ferrasを紹介しておきます。フェラスは最後自殺した悲劇のヴァイオリニストでもあります。彼はカラヤンとの録音を繰り返したことが有名ですが、この録音の指揮者はズビン・メータですね。この動画ではメータは凄く若く見えます。ちなみにメータは医学を志していたことがあるそうで、親近感を持ちました。(Ferrasは「ヴァイオリニスト33 名演奏を聴く (渡辺和彦著、河出書房新社)」によると正しくはフェラと発音するそうですが、日本での慣習に則りフェラスとしておきます)

・Christian Ferras plays Sibelius Violin Concerto: 1st mov.

・Christian Ferras plays Sibelius Violin Concerto: 2nd mov.

・Christian Ferras plays Sibelius Violin Concerto: 3rd mov.

演奏される機会は少ないですが、シベリウスは弦楽四重奏曲も作曲しています。1908年から1909年にかけて作曲された「親愛なる声」という弦楽四重奏曲は、シベリウスが喉頭癌を疑われ、健康不安を抱えていた時期に一致します。彼の悩みをついつい曲に重ねて聴いてしまいます。非常に内向的な曲と思います。

 

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