STAPのこととか、雑感

By , 2014年6月22日 11:50 AM

小保方騒動は、小保方氏側のボロがどんどん出てきて悲惨なことになっています。

Nature誌に 2本同時掲載だったとか、華のある女性研究者だったとか、当初の理研の広報が凄かったなどの理由で騒ぎは盛り上がっていますが、とはいっても基本的には数多くある論文不正の中の一つです。

最近、BioMedサーカス.comに、次のような文章が載りました。

第23回:もてない男の僻みほど格好悪いものはない(副題:STAP捏造が世界三大捏造だというのは『まやかし』だ)

教授「だがな、STAP騒動なんかよりも、俺はノバルティスの捏造の方がずっと問題だと思うぞ」 (略)

教授「あれは酷い。製薬会社の社員が臨床研究に関わっていて、しかもデータを操作して自社の薬の優位性をでっち上げたんだ。で、そのデータを論文にして、その論文を使って販促活動をしたんだぞ。これがどれだけ危険なことか、君にはわかるかね?」(略)

教授「ま、わからんだろうな。この事件よりもSTAP騒動が大きく報道されているというのは信じられないね。さっきも言ったが、STAP問題は、アホがアホなことをしただけで、基本的には関係者以外には大した影響はない。ま、アホなマスコミがお祭り騒ぎをしたから、多少なりとも影響を受けた人の人数は増えただろうがね。だが、ノバルティスの問題は、医薬品ならびに医薬品業界を根底からひっくり返すものだよ。医薬品なんてのは、ヒトの生き死ににダイレクトに関わるからね。これはもう大変なことだよ」

まさにその通りで、小保方騒動より扱いは小さいですが、こっちの方がよほど大きな問題だと思います。CASE-Jなどの問題も出てきていますが、これらは徹底的に膿を出す必要があります。

ということで、STAP細胞についてこれ以上あまり騒ぐ気はないのですが、更に理研から驚くべき問題が明るみに出ました。

理研、誤ったマウスを提供 41機関、研究に支障も

朝日新聞デジタル 6月22日(日)5時30分配信

理化学研究所が国内外の研究機関の注文に応じて実験用マウスを提供している事業で、誤ったマウスが繰り返し提供されていたことがわかった。41機関に注文とは異なる計178匹の遺伝子組み換えマウスが提供され、なかには実験データが使えず、研究に支障が出たケースもあった。

正しい遺伝子組み換えマウスの提供は、iPS細胞などの再生医療研究を支える基盤となっており、ミスは研究の信頼性を損なう事態につながりかねない。

誤ったマウスを提供していたのは、理化学研究所バイオリソースセンター(茨城県つくば市)。約6900種類の組み換えマウスを管理・販売する国内最大の実験用マウス提供機関だ。センターは多様な組み換えマウスを開発者から預かって管理。研究機関はセンターが管理するマウスのカタログから実験に適したマウスを選び、繁殖用の種マウスとして数匹購入し、繁殖させて実験に用いる。

多くの研究者にとって、これは小保方騒動以上のインパクトだと思います。誤ったマウスを掴まされて実験を繰り返していたとすれば、研究者達にとって死活問題です (※実際にはマウスの genotypingは必ずするので、目的部位の遺伝子変異有無を間違えたまま実験を続けることはありません。しかし、①目的部位に遺伝子変異のないマウスを掴まされた場合、必要なマウスを再度調達しないといけないので実験が遅れる、②目的以外の部位に遺伝子変異が挿入されたマウスだった場合、変異があることに気づかない可能性がある、ことは事実です)。この問題がどう発展していくか、注視しています。

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