8月 1日当直中に、何か寒気がして救急外来へ。体温を測ると 38℃ちょっとありました。
その他の症状は、2-3回の下痢と、関節痛と咳。何らかのウイルス感染として典型的な症状です。
まさか、新型インフルエンザじゃないだろうなぁ・・・。
「○○大学医師、新型インフルエンザ」「医師から院内感染」という記事の大きな見出しが瞼に浮かびました。
恐る恐るインフルエンザ検査を受けると、陰性でした。
ほっと一安心。私がインフルエンザで仕事を休むと、今週 3つの病院で外来に穴が空いてしまいます。
まだ少し熱はあるのですが、仕事には行けそうです。
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(2010.1.9追記)
Pandemic fluに対するキットの感度は低いこと (10-70%)、多くの患者と接触しながらその後発症しなかったことから、このときの発熱は、Pandemic fluだったものと思います。
2009年7月25日8時1分
【ウィーン=玉川透】オーストリア・ザルツブルクの国際モーツァルテウム財団は23日、モーツァルト(1756~91)が若き日に手がけたとみられる未発表作品2点が新たに見つかったと明らかにした。
地元放送局ORFなどによると、いずれもピアノ曲で、これまで財団で長く所蔵されていた楽譜だという。財団調査部門が鑑定した結果、モーツァルトの初期の作品であると結論づけた。作品の詳細については明らかにしておらず、来月2日にザルツブルクで開く記者会見で実際に演奏、お披露目するという。
ザルツブルクで生まれ育ったモーツァルトは、幼くしてピアノを弾きこなし、5歳で作曲を始めるなど「神童」として名をはせた。35歳でウィーンで没するまで、オペラや交響曲など600曲以上の作品を残したとされる。
財団は、モーツァルト作品や遺産の保全などを目的に1880年に設立された。
モーツァルトが若き日に作曲した楽譜が新たに見つかったそうです。
モーツァルトは 35歳で生涯を終えているので、いつだって若き日じゃないかという揚げ足取りはともかく、おそらく初期~中期の作品と思います。
いよいよ明日お披露目であるそうです。誰が演奏するのか気になるところです。
折しもザルツブルグでは、7月 25日からザルツブルグ音楽祭が行われています。モーツァルト愛好家達が歓喜する光景が目に浮かぶようです。
我々が耳にすることができるのはいつになるでしょうか?
知り合いの神経内科の先生から面白い話を聞きました。
第二次世界大戦中、満州開発のため、多くの日本人が満州に渡りました。望んで渡ったのかというと、各村に割り当てがあって、その数の若者を出さないといけなかったという話があります。
同様に、中国での病院で働くことが、日本人医師に課せられました。
戦争が終わって、多くの日本人が中国やロシアに抑留されました。中でも悲惨だったのはシベリア抑留された方だったといいます。
こうした事情の中、ある日本人医師がシベリアに抑留されることになりました。しかし、その日本人医師は、シベリアに抑留されている間に、ロシア語をマスターしてしまったんですね。そして、帰国後、某有名病院の神経内科部長となったそうです。
ピアニストのスヴャトスラフ・リヒテルが来日した際、ある症状を訴えました。「ロシア語を話せる医師はいないか」と大騒ぎになった結果、その医師に白羽の矢が立ちました。
その医師がそつなく診療をこなすと、リヒテルは医師に全幅の信頼を寄せるようになりました。そして来日の毎に、その医師を受診し、健康チェックを受けるようになったのです。
その医師は音楽に詳しくなかったのですが、リヒテルは音楽についての相談もしたことがあります。「演奏していて、楽譜を忘れていないか不安でしょうがなくなることがある」と。
その医師は、「だったら楽譜を置いて弾けばいいじゃないですか?」と答えました。
リヒテルは、はたと膝を打ち、「何で今までこんな簡単なことに気が付かなかったんだろう・・・」と言い、以後楽譜を置いて弾くようになったそうです。
天下のリヒテルが、こんな相談をしていたなんて、興味深いですね。
「クララ・シューマン 愛の協奏曲」という映画が今日から公開されるらしいです。
クララ・シューマンと夫のロベルト・シューマン、友人であるヨハネス・ブラームスの話らしいです。
映画では、ロベルト・シューマンが精神を病んでいて自殺を図ったとか、クララ、ロベルトとブラームスの親交があったことなど、かなり事実を織り込んでいるようです。
ただ、少し疑問な点があります。公式サイトでストーリーを見ると、ロベルト・シューマンが頭痛持ちということになっています。一般的には、ロベルト・シューマンはおそらく「うつ病」であり、更に「ジストニア」で楽器が弾けなくなったとされていて、頭痛のエピソードについては聞いたことがありませんが、実際はどうなのでしょうか?一方で、妻のクララ・シューマンは頭痛持ち(おそらく片頭痛)であったようです。クララ・シューマンは、慢性疼痛についてヨハネス・ブラームスに相談の手紙を送ってますね。
いずれにせよ、ロベルト・シューマンの病気、三角関係など、映画を面白くするスパイスはふんだんな気がします。
話は変わりますが、8月8日に公開される「ココ・シャネル」という映画では、「シャネル」ブランドでおなじみのとココ・シャネルと、作曲家ストラヴィンスキーの恋愛を描いているらしいです。
音楽関係の映画が連続して公開されて嬉しい限りです。是非見に行きたいものです。
7月 21日に第22期竜王戦挑戦者決勝トーナメントで、羽生名人対片上六段戦が行われました。
羽生善治名人VS 片上大輔六段(棋譜)
戦型は角換わり相腰掛け銀。とはいっても、有名な木村定跡ではなく、先手7九玉型のまま 4→ 3→ 2筋の歩を切っていく戦いとなりました。よく見られる、7, 1筋の突き捨ては行われませんでした。
難解な中盤戦が続き、先手が先に打った角が働くか、後手 5五 (ないしは 4四、2二) 角の筋をどう受けるか、などが見所でしたが、最後に先手 7九桂の素晴らしい受けがあり、羽生名人が制勝しました。
プロでは珍しいことに、片上六段は詰むまで指しました。悔しさを忘れないように、などという気持ちがあるときに、このようなことがあると聞いたことがあります。一般的には、「棋譜を汚す」と言われて避けられるので、稀なことです。
今回の将棋は、解説が面白かったです。それも将棋の解説の合間になされる、食事の解説。抜粋してみます。
棋譜中継
モニターに塾生が昼食の注文を取りに来る姿が映った。羽生は、ほそ島やのメニューを見て右下のあたりを指差した。たしかあそこは冷やし系のポジション。
片上は羽生が選んでいる間に千円札を取り出して待っている。どうやら、みろく庵の左側。冷やしスタミナ、鴨せいろのあたりに狙いを付けたようだ。
(略)
両者の昼食の注文は、羽生が山菜そば(ほそ島や)。片上が冷やしスタミナうどん(みろく庵)。
羽生は確かに冷やし系の部分を指差していたのだが、口では違うものを注文をしていたようだ。羽生おそるべし。
(略)
夕食の注文は、羽生がにぎり寿司の中。片上は肉豆腐定食の味噌汁抜き。
片上の注文は渡辺竜王が考案した新手筋で、「肉豆腐が汁ものなので、味噌汁を付けるのは指し過ぎ」というコメントが残されている。(みろく庵の肉豆腐は、ミニすき焼きのような感じ)。
「チャルダーシュ」というのは、曲の形式です。そして、ロマ(ジプシー)音楽での舞曲の一つです。ラッシュと呼ばれるゆったりした部分と、フリッシュと呼ばれる速い部分から構成されます。
ラッシュは迫害をうけてきたロマ民族の悲しみをたたえているともいわれ、フリッシュはそれを振り払うかのような激しい踊りを連想させます。
「チャルダーシュ」自体が曲の形式なので、「チャルダーシュ形式」でかかれていれば、どんな曲だって「チャルダーシュ」なのです。実際、ロマ音楽には、多くの「チャルダーシュ」があります。
ロマ音楽は、本来、代々口伝のような形で伝えられ、楽譜は存在しないと言われています。従って、同一の曲でも、演奏家によって、あるいは家系によって全然アレンジが違います。まさに「俺には俺のチャルダーシュがあるのさ」状態です。演奏家にとって、自分のチャルダーシュはアイデンティティでもあります。更に、即興の要素も大事とされますので、演奏毎にかなり違いがあって、そこが魅力です。
クラシック音楽とは全然違うロマ音楽ですが、ベートーヴェンもロマ音楽を聴いていたという情報が残っています。ベートーヴェンの曲の盛り上がりには、意外とロマ音楽が意識されていたりして・・・。
こうした「チャルダーシュ」に、クラシックの側からアプローチした例がいくつもあります。例えば、リストやエネスコ、バルトークなどは、ハンガリーの民謡をモチーフに用いています。もっと露骨なのは、モンティが作曲した「チャルダーシュ」です。モンティ自身はイタリア人で、別にロマの方ではないのですが、典型的な「チャルダーシュ形式」の曲を作曲したのでした。タイトルはずばり「チャルダーシュ」(^^;
モンティのチャルダーシュは、浅田真央選手が演技に用いたりして一般の方にも有名になりましたが、ヴァイオリンでは昔から結構アンコールピースの定番だったりします。クラシックとして作曲されたので楽譜は簡単に手に入るのですが、前述のように演奏家毎にアレンジしているので、聴き比べが楽しめます(私も自分なりにアレンジして弾いています)。
Youtubeで、なかなか面白い演奏があったので、紹介しておきます。尚、ソリストの後ろにあるチェンバロのような楽器が、「ツィンバロン」という民族楽器です。猫じゃらしのようなバチで弦を叩いて演奏します。
・József Lendvay – Monti: Csárdás
※このサイトのトップページの「Gypsy」のリンク先で、ロマ音楽のCDについてまとめています。研修医の頃に作ったきりで、以後更新していませんが、参考にしてください。
8月中旬にある発表会の練習をしています。
場所は、池袋シャロンゴスペルチャーチという教会らしいです。教会と知っていたら、バッハの無伴奏でも演奏すれば良かったかなぁ・・・なんて思ったりもしますが、今年はベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第 1番を演奏する予定です。
・Menuhin plays Beethoven Violin Sonata No.1 (第一楽章)
第 1番はベートーヴェンがサリエリに献呈した 3つのヴァイオリン・ソナタの第 1曲ですが、ほぼ純粋に古典派に属すると言って良く、彼が最終的に指向したロマン派的な要素はまだあまり感じられません。今回は第 1, 3楽章を演奏します。
第 2楽章は変奏曲です。モーツァルト的な「恋人の音楽」との表現がぴったりなこの楽章が一番好きです。特に第 2主題の美しさは、天国の音楽のようにも思えます。今回は時間の関係で、本番では第 2楽章を演奏できないようです。残念ですが、その分、第 1, 3楽章を頑張りたいと思います。
感染症診療の大御所として、医師が最も最初に名前を思い出すのが、青木眞先生だと思います。青木先生が著した「レジデントのための感染症診療マニュアル」は名著で、感染症診療を志す医師の殆どが読んでいる筈です。本書には、幅広い感染症に対して、エビデンスに基づく抗菌薬の使用法、投与量が書いてあり、我々はそれを元に診療を行っています。
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持ち時間1分。それが過ぎたら負け。そんな激しいルールの元、鬼気迫る表情でプロが対局しています。
なかなかじっくり鑑賞する間もありませんが、わかる範囲で眺めていて、将棋の内容が高いことにびっくり。特に決勝は一直線の寄せ合いが、見所ありました(ちなみに、決勝では時間内で決着がつきました)。時間がなくてもこんなに手が見えているなんて、改めてプロの強さを認識しました。
立会人の木村一基八段の「駒はマス目の真ん中に」に味がありますね (^^)
子供の頃、小学 5年生ですから多分 1985年くらいのことだと思いますが、親戚から NECの PC-6001を貰ったことがあります。
どう使ったらよいかわからず、Basicというプログラム言語で、プログラムの真似事などをして遊んでいました。
親戚が一本ゲーム・ソフトをくれて、それが初代「信長の野望」。「信長の野望 全国版」よりも古い作品です。ソフトはカセットテープで、もちろんセーブなどはできません。
始まって数ターン以内に滅ぼされたり、理不尽なことが頻発したのですが、これが面白く、かなりはまりました。
翌年、近所に住む湖音守という友人が、PC-8801を購入し、彼の家に入り浸って「信長の野望 全国版」を楽しんだものでした。当初はお気に入りの大名を選択して、感情移入を楽しんだのですが、徐々に「里見」とか「姉小路」「赤松」といった弱小大名で延命を楽しむといった遊び方に変わりました。いつ滅ぼされるか、スリルがたまらなかったですね。このゲームは「暗殺」が面白いコマンドで、「長曽我部」のように IQが高い大名だと簡単に相手大名が暗殺できるのです。でも、下手すると返り討ちに合ったりします。
作品が出る毎楽しんできたのですが、ゲーム自体が飽和点に達してしまい、新たな開発が難しくなりました。「オンラインゲーム」なんていう手を打ったりもしたようですが、4年ぶりにやっと新作が出ることになるらしいです。今度の作品は、「信長の野望 天道」といいます。「信長の野望」自体、結構時間のかかるゲームなので、社会人になってからは敬遠していますが、夏休みとか時間がとれるときにやってみたいですね。
新作が出るのを教えてくれたのは、馬券オヤジ氏ですが、福本漫画風に教えてくれたもので、腹を抱えて笑ってしまいました。
新作が出るようだね。
http://www.gamecity.ne.jp/tendou/
外交に心理描写を入れてほしいな。
何はともあれ、この同盟によって窮地を脱したのだ。
1560年春の一揆で滅びかねない、この弱小、脆弱、惰弱な国力っ!
周辺諸国の分厚い壁っ!
垂直にそびえたつ大理石っ!手がかりすらないっ!
ゆえに英断っ!
つまり、1560年秋っ、収穫後の侵攻を未然に防ぎ得たのだ
奴にターンが回った時点で憤死っ
死に至らしめるターンっ!
仮に侵攻を防ぎ得たにせよ、冬の謀反っ!避けられないっ!
例えば、三国志2 呂布っ、魏延っ、みんな裏切ったっ!
速攻! 決断! 即決!
またに値千金っ!
とかね。