「IL TRAMONTO(MTWD99029)」というCDを購入しました。演奏はQuartetto Dorico MilanoとQuartetto di Luganoです。Quartetto di Luganoには木野雅之氏が参加しています。
このCDは、全てレスピーギの曲を収録しており、世界初収録曲もあります。CDに収録されている曲は
①ドリア旋法の弦楽四重奏曲
②夕暮れ~メゾ・ソプラノと弦楽四重奏曲のための~
③弦楽八重奏曲
です。
レスピーギは1879年生まれ、1936年没、と比較的新しい時代の作曲家です。作品としては、リュートのための古い舞曲とアリアなどが有名で、一部ネットでも視聴できます。
収録曲はいずれも聴きやすく、また、中にはジプシー音楽風な部分もあり、楽しめました。
昨日の外来。診察中に、患者が「先生は、どこの選挙区ですか?誰に入れるのですか?」と勧誘。
政策の至らぬ点を議論してやろうかとも思いましたが、後ろに大量の患者がまだ待っていたため、
「あはは、私選挙権持ってないんですよ~」
と、丸川アナの真似をして軽く流しました。
普通、診療中に選挙活動するかなぁ?まぁ、一生このような政党にいれることはないけれど。
「渡邊暁雄と日本フィル全集 (26枚組)」を聴き終えました。
普段聴かない曲が多くて勉強になりました。収録されている曲にはシベリウスが多かったのですが、指揮者の渡邊暁雄先生の母親がフィンランド人であることが影響しているのかもしれません。
現代曲が多く、新しい音楽を発掘しようとする強い意志を感じました。しかし、私の趣味には合わない曲も多かったようにも思います。一つには新しい音楽に私の耳が慣れていないからという問題があります。
現代曲の中で名曲として残るのは一握りに過ぎず、消えていく曲の方が多いのも事実です。その中には相当数の駄作も含まれますが、後世になって評価が変わる曲もあります。いずれにせよ、どんな曲も一度は演奏されないと日の目を見ることはありません。渡邊先生のされていたことは、素晴らしいことだと思います。
私個人として、渡邊暁雄先生には特別な思い出があります。渡邊先生は、岡山県北部の山間の都市に毎年第九を指揮しにいらしていました。アマチュア音楽家であった父が毎年クラリネットで参加し、それを楽しみにしていたのです。毎年演奏会を聴きに行っていました。東京から6時間かかる田舎でしたが、これだけ高名な指揮者が、良く毎年来てくださったなと、今になって思います。
少し古い時代の日本のオケの演奏ですが、CDの演奏水準として、気持ちよく聴けます。ただ、ヴァイオリンソロの水準には疑問符が付きました。石井志都子氏のサン・サーンスのコンチェルトは、CDを聴いて頂けるとわかると思いますが、技術的には不安定な部分が目立ちます。
山口市に生まれる。
小学4年で全国日本学生音楽コンクール第1位。
中学1年で音楽コンクール第2位。高校2年16
才でロン・ティボーコンクール第3位入賞。この
年パリ国立音楽院入学。翌年パリ国立音楽院
を首席で卒業。
再度ロン・ティボーコンクール第3位受賞。恩師
のパリ国立音楽院教授ガブリエル・ブイヨン氏も
同行して2年半ぶりに帰国。
各地で帰国記念演奏会。再びフランスへ留学。
21才でパガニーニ国際コンクール第3位入賞。
昭和44年約10年間の留学を終えて帰国。
共演したオーケストラはパリコロンヌ、フランス国
立放送、パドゥルー、ナポリシンフォニー等。
わが国では読売日響、東京フィル、日本フィル
などと共演。
平成6年10月東京芸術劇場にて、デビュー35周
年記念コンチェルトリサイタルを開催。
現在、桐朋学園大学教授、日本音楽コンクール、
全日本学生音楽コンクールの審査員をつとめる。
石井洋之助、鷲見三郎、ガブリエル・ブイヨン氏に
師事。
平成10年山口県文化功労賞を受賞。(http://www.c-able.ne.jp/~tanabata/h15soukai.html)
輝かしい経歴の持ち主のようです。たまたまこの時の演奏が不調だったのか、録音と聞いて緊張していたのか、知るべくもありませんが。
その他に、ルイ・グレーラー氏の演奏を初めて聴くことが出来て、うれしく思いました。昔、氏の「ヴァイオリンはやさしく 音楽はむずかしい (ルイ・グレーラー著、羽仁結訳、全音楽譜出版社)」を読んだことがあり、一度演奏を聴いてみたいと思っていたからです。
こうした全集は、記録としての価値もあり、貴重だと思います。日本のオケの 50年も前の演奏をじっくり聴く機会など、あまりないですから。
大学病院の特殊性。
看護師が注射をしないというのがあります。民間の病院は大部分看護師が点滴ライン確保、静脈注射しているのですけどね。医師達はどこの大学も同じようなテクニックで、乗り切っているのだなと思いました。
いつか書こうと思っていたネタですけど、ブログで見かけたので紹介します。思っていたこと全部書いてくださっています。コメント欄も読まれることをお薦めします。
NATROMの日記-大学病院の看護師が静脈注射をしない理由-
今日は、内科認定医試験でした。
無謀にも、ほぼ無勉強で挑戦。朝5時に起きて、過去問を1年分(内科学会誌に収載の50問)だけ眺めました。後は運を天に任せました。ただ、台風4号の影響で、天は答えてくれず・・・。
試験は300問。最初の200問くらいは、5択だったこともあり、普通に解けました。問題は、最後の100問。5つの選択肢から2つ選んで答えるのですが、これが難問。答えが一つわかっても、残り一つが悩ましいのです。国家試験の時に勉強した知識を5年ぶりくらいに呼び起こしましたが、起きてくれませんでした。3割くらいしか自信がない・・・。
更に、こらえていた尿意が襲いかかり、問題を解きながら、頭の中でモーツァルトのオペラ「魔笛」がぐるぐる回っていました。ハッハッハッハッハッハッハッハッハ~♪
試験の結果発表は9月中旬とのことですが、五分五分より少し分が悪いくらいかもしれません。「もし落ちていたら、次は勉強した方が良い」ということを今回の試験で学習しました。
郡山時代のボスが試験監督で来ていて、試験が終わってから会えるかなと思いましたが、残念ながら会えませんでした。踏んだり蹴ったりです。ただ、郡山時代の先生や、出身大学の先生と会うことが出来、懐かしく思いました。
さて、憂さ晴らしに一人で飲みに出かけるか。明日は休日だし、羽目を外そうっと。
あれこれと、音楽系サイトをみて遊んでいたのです。
弦楽器Stradのサイト。そこで、在庫楽器の弾き比べをムービーで紹介していました。
まぁ、傷の多い演奏ではあります。普段弾き慣れない楽器を弾くのも大変なのでしょう。ただ、聴いていて楽しい演奏ではあります。表現したいことは伝わってきますね。
演奏は、ダヌーツ・マーニャ。懐かしい名前でした。
私が、一時期ロマ音楽(=ジプシー音楽)にはまっていて、ルーマニア出身のマーニャの演奏を聴きに行ったことがありました。客席で、演奏までの間、「森のかなたのミューズたち ルーマニア音楽誌(みやこうせい著、音楽之友社)」を読んでいました。すると、すぐ後ろの客席の女性が、「それはひょっとして、先生の本ではありませんか?」と話しかけてきたのです。私が本の表紙を見せると、その女性は、自分の隣に座る男性を「こちらの先生が、みや先生です」と紹介してくれました。
これ程の奇遇もありません。
みや氏は本に「よき出会いをよろこびつつ 2001.10.14 みやこうせい」とサインをしてくれました。
マーニャの演奏ムービーを聴きながら、そんな話を思い出したのでした。
今、少し楽器の練習をしていて、不吉なことに弦が切れました。今日は雨ですので湿度が高く、楽器には酷な天気です。
私が使用している弦は、E線が「Lenzner Musiksaiten Strings Goldbrokat(俗に言うゴールドブラカットです)」、A-G線が「PIRASTRO Oliv(俗に言うオリーブです)」です。今回切れたのはA線でしたが、コンサート前なので、全部張り替えることにしました。ただ、オリーブはガット弦なので、張り替えた後特に音程が狂いやすく、1週間くらいは調弦が頻回に必要で練習に支障があります。
弦楽器を張り替えながら、昔読んだ「マイスターのQ&A(佐々木 朗著、音楽之友社)」という本を思い出しました。弦楽器を演奏する方には必携の本だと思います。
佐々木氏のサイトには、たくさんの面白い読み物があります。
その中でお薦めは
・マイスターのQ&A
・ヴァイオリン製作関係レポート
・ヴァイオリン音響研究の部屋
日本フィルハーモニー交響楽団
第592回東京定期演奏会
7月12日(木) 19時開演 東京オペラシティ
1.交響曲第104番≪ロンドン≫(ハイドン)
2.交響曲第38番(モーツァルト)
3.協奏交響曲(チェロ協奏曲第2番)(プロコフィエフ)
指揮:広上淳一
チェロ:趙静
日本フィルハーモニー交響楽団
今回の演奏会のテーマはロンドン。どの作曲家もロンドンに縁があります。
モーツァルト、ハイドンとも、不満のない演奏で、純粋に楽しめました。弦楽器の音は、日本のオーケストラの中では、日フィルが一番好きです。音に香りを感じます。
プロコフィエフは初めて聴く曲。途中、彼作曲のヴァイオリン協奏曲に似ている部分もあり、楽しめましたが、私の好みとは異なり何度も聴きたい程の魅力は感じませんでした。
趙静さんは、しっかり弾き込んで音を出す方で、以前聴いたハンナ・チャンと対照的に感じました。時々音程が甘くなりますが、これほどの難曲なので、多少の傷は仕方ないかもしれません。解釈に音楽的な違和感を感じる点はなく、特に技巧的な箇所でのボウイングにはびっくりしました。中国は、ヨーヨー・マを初めとして、良いチェリストを色々育てているなと感じました。
ただ、今日の聴衆は音に鈍感な客が多かったためか、ガサガサと音を立てる人が多く、指揮者が楽章の間に腕を組んでじっとしているシーンもありました。コンサートのパンフレットの束を演奏中に落とした人もいたし・・・。最低限のマナーは守りたいものです。
瑠璃さんからいくつかのコンサートチケットを頂きました。いつもありがとうございます。
当直のやりくりが何とかなったので、7月11日のコンサートを、先輩の I先生と芸術劇場に聴きに行きました。
読売日本交響楽団
第141回東京芸術劇場名曲シリーズ
7月11日(水) 19時開演 東京芸術劇場
1.歌曲<オベロン>序曲(ウェーバー)
2.ヴァイオリン協奏曲第1番(ブルッフ)
3.組曲<展覧会の絵>(ムソルグスキー(ラヴェル編曲))
指揮:Paolo Carignani
Vn:川久保賜紀
読売日本交響楽団
当初のソリストは、ジャニーヌ・ヤンセンの予定。ところが、急病のためとのことで、急遽ソリストが変更となりました。ヤンセンの演奏は聴いたことがなかったので、残念でした。
ウェーバーの歌曲「オボロン」を聞くのは初めてです。出だしに派手さはありませんが、徐々に盛り上がり、胸のすくようなクライマックスを迎えます。オペラの序曲は、客に曲を覚えさせること (口ずさめるような曲であったりします) と、ワクワクさせることが非常に重要です。ウェーバーは、モーツァルトの妻と従兄弟に当たるそうで、彼のクラリネット協奏曲には聴きなじみがあります。
ブルッフのヴァイオリン協奏曲第1番を生で聴くのは久しぶりでした。昔、チャイコフスキーコンクールで入賞する前の川久保さんの演奏を聴いたことがあり、どう変わったのか楽しみでした。
川久保さん登場の時、背中がほぼ裸のセクシーな衣装で、ドキッとしました・・・・。
曲の出だしは、ポルタメントをかけながらで、面白い趣向だと思いました。彼女の魅力は、ミスのないことかもしれません。やりたいことも良く伝わってきました。ただ、演奏が少し平面的な印象も受けました。音の大小の幅が狭かったように思います。また、演奏に必然性を作り出す点で、巨匠と言われる演奏家と比べて少し不満を感じました。昔、師のザハール・ブロンの演奏を聴いたとき (川久保さんと共演だったのですが)、ブロン先生は、この点が天才的に上手だったと思います。もう一点気になったはヴィブラートです。低弦でのヴィブラートが、いずれも高音でのヴィブラート並に細かくかけられており、毎回気になりました。もう少し、ゆったりかけていると聴きやすかったと思いました。
とはいえ、今回は、急遽出演が決まり、ほとんど準備期間がなかったにしては、安心して聴くことが出来ました。高音の瑞々しい響きは彼女の魅力だと思います。
展覧会の絵を全曲聴くのは初めてでした。解説を読んでいたため、「あ、この曲がこの絵に相当するのか・・・」と楽しめました。ラヴェルの編曲も天才的です。