ブラームスと女性達

By , 2010年12月24日 5:59 AM

12月11日のブログで、映画「愛の調べ」の感想として、「実際にロベルト・シューマン、クララ・シューマン、ブラームスの間に三角関係はあったのか?その根拠は何なのか?」と書きました。手許にある本にいくつかその根拠が載っていたので順次紹介していきます。実はシューマンの英語の伝記も数冊持っているのですが、今回は読む暇がなかったので、また今度 (その機会は来ないかもしれませんが・・・(^^; )。

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ピアニスト

By , 2010年12月23日 3:42 PM

映画「The Piano (ピアノ・レッスン)」の DVDを見ました。タイトル通りピアニストの話です。夫を失ったピアノ弾きが子供を連れて、未開の地に嫁ぎます。そこで不倫をする話。

以前には「ピアニスト」という映画を見ました。M願望のある女性ピアノ弾きが妄想を膨らませる半ば官能映画。

見た映画が多くないから余り語れませんが、女性ピアニストが主人公の映画って、どうしてこういう性的に倒錯して描かれやすいんでしょうね?何だか見ていて嫌になってきました。

ということで、どんな傾向があるか、簡単に過去に見たピアニストの映画を分類してみました。映画名の最後についている♂♀は主人公が男か女かを表しています。クララ・シューマンなどのように高名な演奏家を描いたものは除いてあります。

・主人公が健全な性格をしていて、置かれた環境が特殊という映画
「The Pianist♂」

・主人公の心の影を描いた映画(性的な倒錯がないもの)
「4分間のピアニスト♀」「シャイン♂」

・主人公の心の影を描いた映画(性的な倒錯があるもの)
「The piano♀」「ピアニスト♀」

温厚な性格の女性ピアニストを描いた映画がないということは何を意味しているのでしょう。描いてもつまらないから?それとも実はみんな気性が荒いとか?(笑)

これがピアノ以外の楽器だと・・・

・主人公が健全な性格をしていて、置かれた環境が特殊という映画
「北京ヴァイオリン♂」「オーケストラ♀」「彼らに音楽を♂」「屋根の上のバイオリン弾き♂」「ミュージック・オブ・ハート♀」

・主人公の心の影を描いた映画(性的な倒錯がないもの)
「シャコンヌ♂」「路上のソリスト♂」

・主人公の心の影を描いた映画(性的な倒錯があるもの)
見あたらず

ピアノと他の楽器で結構違うように思いました。

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ベートーヴェン大全集

By , 2010年12月21日 4:52 AM

ベートーヴェン大全集を聴き終わりました。全86枚組と聴き応え十分でした。

この手の全集は、これまでバッハとモーツァルトを聴いてきました。一人の作曲家の中に年齢と共に見える変化、或いは好んで何度も使われる音型、旋律の使いまわしなど、感じるところが多かったです。ベートーヴェンの旋律の使い回しは、過去にブログで何度か紹介しましたね。

次はブラームスの全集でも聴こうかと思っています。

あ、以前予告していたブラームスとクララの恋の話を書かなければ・・・。クリスマス・イブにアップすると予告。

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臨床経過

By , 2010年12月16日 9:22 PM

34歳男性、発熱、咳嗽を主訴とした1例の臨床経過。

12月10日(金)に某研究所の研究員達と鶴見で飲み会したまでは症状はありませんでした。11日(土)に発熱、倦怠感を自覚するも、ヴァイオリンのレッスンを受け、そのまま methyl先生と池袋に飲みに出掛けました。しかし21時頃、いつになく訪れた睡魔に負け、日本酒2合くらいでダウンし帰宅しました。12日(日)も一日中微熱があり、部屋でゴロゴロしていました。

13日(月)以降、微熱は続いていたものの、何とか仕事を続けていましたが、14日(火)帰宅後に38.8℃の発熱があり、15日(水)は仕事を休みました(14日には HeLa細胞に遺伝子導入をしたばかりで、15日に行う予定だった免疫染色の結果が自分の眼で確認できなかったのは残念でした)。

そして16日(木)、外来に行ったついでにインフルエンザチェックをすると陰性。念のため行った胸部レントゲンも正常でした。そのまま往診に出掛け、帰宅後に熱を測ると37.5℃でした。本調子にはもう少しかかりそうです。

18日(土)には秋田での当直が待っているだけに、早く体調を整えたいです。

今、一番辛い症状は咳です。元々感冒後咳嗽の既往があるから、その関連かもしれません。メジコン、ムコダイン、アレロック、アドエアなど投入していますが、効果は限定的のようです。ベートーヴェンの弦楽四重奏曲第15番第3楽章「病の癒えたるものの神への感謝の歌(言葉)」でも聴いて紛らわしますかね。

・Beethoven, op. 132, 3rd mvt., Heiliger Dankgesang, string quartet (bar-graph score)

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風邪

By , 2010年12月14日 6:54 AM

何だか先週末から風邪を引いてしまったようです。12月11日昼くらいから熱が出てきて、高熱ではないものの、微熱がだらだらと続いています。

熱がたいしたことがないかわりに、クシャミと鼻汁が酷いです。マスクはしているものの、バイオクリーンベンチで作業していて頻発するクシャミに、清潔なのか不潔なのかわからない操作になっている気がします。今朝は特に鼻汁が酷くて、鼻の中に大雨洪水警報が出ています。水分取らないと、夜にはミイラになっているかも (^^; ティッシュの消費量が半端ないです。

うちの研究班、ほぼ全員が引いているくらい、風邪が流行ってます。何だか流行り方を見ていると、神戸の学会で貰ってきた気がしてならないんだよなぁ・・・。人集まるところにウイルスの伝播ありです。

巷ではノロ、インフルエンザ共に流行り始めたようです。この言葉を聞くと、冬という気がしますね。うがい、手洗い、マスクといった古典的戦闘法で予防しませう。

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哀愁のトロイメライ

By , 2010年12月14日 6:23 AM

「哀愁のトロイメライ~クララ・シューマン物語~」のDVDを見ました。クララ・シューマンについての映画はいくつか作られていて、「愛の協奏曲」「愛の調べ」を過去に紹介しました。この「哀愁のトロイメライ」は、前記2作品のようなシューマン夫妻とブラームスの三角関係ではなく、クララがロベルト・シューマンと結ばれるまでを描いています。恋愛映画に付きものである愛の障害は、父によってもたらされます。

この映画は、冒頭パガニーニの演奏シーンから始まります。パガニーニ役はギドン・クレーメル。凄まじい迫力でカプリス (パガニーニ作曲) が演奏されます。その他、演奏はディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ、ヴィルヘルム・ケンプ、ヴォルフガング・サヴァリッシュ、イーヴォ・ポゴレリチと錚々たるメンバによってなされ、演奏に関して、一切不満はありませんでした。

・Gidon Kremer -Paganini part01

登場するピアノや衣装にも、当時のものを使用するなど、かなり凝った作りなのですが、それを実感したのがロベルト・シューマンの手の障害についてでした。過去に紹介したように、シューマンは手を痛め、「Animal bath」や電気療法を受けました。そのことが映画できちんと触れられていました。

ただ、酷かったのは終わり方。あるシーンの途中でいきなりスパッと終わってしまうのです。途中までの音楽を楽しむのであれば、観る価値のある映画ですが、多分カップルで観るとどうしようもない後味の悪さが残るに違いありません。結婚式で終わると良かったのでしょうね。それ以外が良かっただけに非常に残念!

あらすじ

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さらば脳ブーム

By , 2010年12月13日 7:28 PM

「さらば脳ブーム (川島隆太著、新潮新書)」を読み終えました。際どい話が一杯で面白かったです。川島氏は脳トレの開発者です。ブームには反動があるのが付きもので、彼は一時週刊誌などでかなり叩かれたことがあります。今回の話にはその反論と反省の内容も織り込まれています。面白かった部分を簡単に紹介します。

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レッスン

By , 2010年12月12日 6:18 PM

昨日 12月 11日に、発熱をおして、久々にヴァイオリンのレッスンに行ってきました。前回のレッスンは 2008年 10月の Tomoの結婚式で演奏するために行ったときでしたから、本当に久々でしたね。レッスンを受けたのは、バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのパルティータ第3番3楽章。アゴーギクの付け方は間違ってないと言われましたが、色々課題が見えました。

・Bach – Sonata III for solo violin in C Major, BWV 1005 – 3. Largo

(レッスン内容) この曲の楽譜をお持ちでない方は、バッハ自筆譜PDFの 34ページを参照してください。

・第2楽章のハ長調の長大な Fugaの後にこの Largoを置いた意味を考えること。べったりと重く弾かない (単品として弾くときは別)。
・3楽章の一つの鍵は調性。調の概念が確立し、それに基づいて作曲するようになったのはもう少し後の時代だが、曲の雰囲気という意味では参考になる。3楽章はヘ短調であり、調としては「荘厳だが宗教的ではない」などの意味がある。他の楽章は全てハ長調で書かれている。
・フレーズが短くなりすぎないように。低音の声部がフレーズの目印となる。たとえば、低音部に注目すれば、最初から 2小節目の3拍目の終わりまでが一つのフレーズ。次のフレーズは 4小節目の3拍目の終わりまで。
・6小節目の 2拍目からどんどん前へ。低音の声部も上向形。
・7小節目は終止形であることを意識。その前で遅くしない。
・12~13小節目は一つのクライマックス。盛り上がる。
・曲としては17小節目で終わり。あとはコーダ。付け足しの部分と考えて、くどく弾かない。
・20小節目の 3拍目は非常に大事。急に調が変わる。それを強調するために、わざと大事な Asは低く、Hは高くとる (ここで Asが登場することが驚きなのだ!)。2拍目最後の G (3の指) にくっつけて As (4の指) と、それに幅狭く F (2の指) を押さえ、最後に 3の指をずらせて Dを取ると弾きやすい。
・21小節目終わりのC→Fはしっかり響かせる。16分音符の Fを弾いたら、軽く弓を浮かせて引き直して良い。
・最後は Dominant→Tonicなので、「緊張→弛緩」を意識して伝える。

レッスンが終わってから、音楽界のことや、教育について色々話し込みました。私が大学医学部の教員で、師が音大の講師ということもあって、「最近の学生がやたら真面目で、単位や与えられた課題をこなすことばかり気にしている」という風潮に、「遊んで視野を広げることも大事」、「言われた勉強をこなすだけでは幅の狭い人間になっちゃうよ」と盛り上がりました。

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どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか?

By , 2010年12月12日 4:38 PM

「どうして羽生さんだけが、そんなに強いんですか? (梅田望夫著、中央公論社)」を読み終えました。羽生名人の最近の将棋の観戦記と、対局者へのインタビューを綴った本です。この本、巷では「どう羽生」と呼ばれているそうです (^^)

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愛の調べ

By , 2010年12月11日 11:18 AM

映画「愛の調べ」のDVDを見ました。 ロベルト・シューマン、クララ・シューマン、ブラームスの三角関係を描いた映画です。同じ題材を扱った映画には、「クララ・シューマン 愛の協奏曲」がありますが、「愛の協奏曲」が情熱的でやや官能的な面を持つ映画であったのに比べ、「愛の調べ」は素朴な純愛を描いていました。

無意味にフランツ・リストが登場したり、やや史実を曲げた演出はあるものの、ロベルトとクララの固い絆や、ブラームスのクララへの美しい片思いは、この恋愛映画を非常に魅力的なものにしていました。安くて簡単に買えるDVDですので、是非お勧めです (^^)

さて、実際にロベルト・シューマン、クララ・シューマン、ブラームスの間に三角関係はあったのか?その根拠は何なのか?というテーマは、後日またブログに書きたいと思います。

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