音楽の世界には、「びよらジョーク」と呼ばれる小話集があります。オーケストラで目立たないヴィオラをからかったジョークを集めたものです。
Viola Jokes
ヴィオラ弾きの音程が悪いことや、多くの人がヴィオラに興味を持っていないことを自虐的に扱っています。これが派生してヴァイオリンジョークなども生まれました。他の楽器のものもあります。
びよらジョークに触れた日本語のブログを紹介。
考える葦笛-ビオラ・ジョーク傑作集です!-
そのほか、日本語で最も多くのびよらジョークをあつかったサイトが下記です。ただ、ブラウザによっては文字化けすることがあるかもしれません。その際は、ブラウザの「エンコード」を「日本語 (EUC-JP)」を選択してご覧くださいい。
楽器ジョーク
知人の結婚式で演奏させて頂くこととなり、昨日ピアニストと合わせてきました。場所は武蔵野音大の練習室。
武蔵野音大には、グランドピアノを備えた練習室が並んでおり、ピアノやバイオリン、声楽の方々が練習していました。それらの部屋の前を歩いていくと、練習の音が漏れ出てきたのですが、声楽の練習室の前を通ったときは、「あ~!」と悲鳴のような声が聞こえてきてびっくりしました。これも練習なのだそうです。
我々の練習室の隣の部屋は、「スーパーマリオブラザーズ」のBGMをピアノで練習しており、思わず聞き入りました。懐かしかったです。
自分の未熟さを痛感しながらさらいましたが、本番には精一杯演奏したいと思います。
武蔵野音大は学園祭直前で、準備に人がたくさんいました。学園祭に遊びにいけると良いのだけれど、残念ながら医局旅行なので、今年は難しそうです。
一昨日、知り合いのコンサートに行ってきました。
Ensemble NaNa-tones 2nd Concdrt.
1. W.A.モーツァルト ディベルティメント K. 138
2. F.シューベルト 弦楽四重奏曲「四重奏断章」D. 703
3. B.マルティヌー 弦楽三重奏曲 H. 238
4. A.ドヴォルザーク 弦楽六重奏曲 Op. 48
まだ結成したばかりのアンサンブルで、粗さもありましたが、それぞれのポテンシャルは高いと思いますので、今後が楽しみです。弦楽六重奏曲はすばらしかったです。
ティアラこうとうの小ホールは、ちょっとしたコンサートに丁度良いサイズで、機会があったら弾いてみたいです。
「Johann Sebastian Bach ・ Chamer Music (Avi-music 8553165)」という CDを聴きました (アマゾンにリンクを貼っていますが、私はドイツで購入したので多少タイトルが違います)。
Johann Sebastian Bach ・ Chamer Music
1. Brandenburg Concerto No. 6 in B flat major BWV 1051
2. Sonata for viola da gamba and harpsichord in G minor BWV 1029
3. Sonata for flute, violin and basso continuo in C minor “Trio Sonata” from “Musical offering” BWV 1079
4. Sonata for violin and piano in F minor BWV 1018
有名な曲ばかりですが、演奏したことがある曲がたくさんあって、楽しめました。特にトリオ・ソナタは学生時代に何度か演奏したことがあって、一緒に合わせたメンバーを思い出しました。
このCDは、「バッハらしい」演奏という点に好感が持てました。古楽器の奏法を随所に取り入れていることはわかりますが、それだけでバッハがバッハらしくなるわけではありません。当時の様式感を理解しないといけませんし、和声、和声的リズムを感じて音に軽重をつけないといけません。このCDの演奏家達は、それらを自然にこなしており、巷にロマンチックなバッハが溢れる中で、「これぞバッハ」としてお勧めできる一枚です。
ちなみに、4曲目のソナタは、私の大好きな Christian Tetzlaffがヴァイオリンを演奏しています。
「Original sounds: Beethoven’s instruments」という CD (4枚組) を聴き終えました。ボンのベートーヴェンハウスで買った物です。古楽器の演奏ですが、ベートーヴェンの所持していた楽器で演奏したようです。
アマゾンで、この CD boxを売っていないのが残念です。ヴァイオリン・ソナタとビオラの夜想曲 (Notturno) だけは単品でアマゾンで手に入りそうです。
CD1: Sonaten fur Klavier & Violin Op.23 & Op. 30 Nr.2
Andreas Staier / Daniel Sepec
CD2: Notturno D-Dur fur Klavier und Viola op.42
Tabea Zimmermann / Hartmut Holl, Hammerflugel
CD3. Sonate As Dur Op.110, Sechs Bagatellen Op. 126
Jorg Demus
DD4. Streichquartette Op. 18/4 & 59/3
Schupanzigh-Quartett
どの演奏も本当に素晴らしいです。特に、弦楽四重奏曲は新鮮でした。古楽器でベートーヴェンのカルテットを聴くことはほとんどないですからね。
これらの CDが今後アマゾン等で手にはいるようになったら、是非聴いてみてください。
9月4日(金) ~その2~
ホテルに荷物を置くと、旧墓地に出掛けた。旧墓地にはロベルト・シューマン、クララ・シューマン夫妻が眠っている。入り口の地図を見ていると、墓守の人がシューマンの墓まで案内してくれた。他には、ベートーヴェンの母親が眠っている墓もあるという。びっくりしたのは「カウフマン」の墓があったこと。学生時代婦人科の授業で、無月経の診断で頻繁に登場した人物で、「こいつのせいで試験に落ちたんだ」なんて懐かしく思った。
旧墓地からコンサートがあるベートーヴェンホールまで歩いて向かった。ベートーヴェンホールはわかりにくい位置にあるが、以前一度行っているので迷うことなく行くことが出来た。
コンサートのオープニングには、長々とした挨拶があったが、ドイツ語でちんぷんかんぷんだった。最初の曲は現代曲で、作曲者 Moritz Eggertによる自作自演。変な曲だった。「トムとジェリー」を、目をつぶって聴いたかのような印象。騒々しいアナウンス、断片的な BGM的音楽、デタラメな騒音、これらの複合体である。更にピアニストが踊りながら演奏したり、拡声器で何か叫んだり、ピアノの上に置かれたオモチャのピアノで演奏したり、紙飛行機を飛ばしたり・・・。売れないお笑い芸人を見ているかのようだった。芸術と名前が付きさえすれば何をしても許されるのだろうか。少し客観的に自分を見たらどうかと思った。少なくともクラシック音楽からは独立させて新しいジャンルに分類して欲しい。そして、私は純粋にクラシック音楽を聴いていたい。
次の曲は、クリスチャン・テツラフによるアルバン・ベルクのヴァイオリン協奏曲。この曲は、ヴァイオリンの開放弦である G-D-A-Eがモチーフになった曲で、アイデアの面白い曲である。テツラフの演奏は完璧だったが、残念なのは、彼が持っている楽器。ドイツ人作家のモダン楽器なのだが、音量に乏しくて、オーケストラに負けていた。以前、N響のヴァイオリニストと話したとき、「テツラフももう少し良い楽器を持てば良いと思うのだけど・・・」と言っていたのを思い出した。
テツラフのアンコールは、バッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第 2番第 3楽章。かすかに聞こえるくらいの音量で慎ましやかに始まり、どんどん立体的に音楽が構築されていく様は圧巻だった。とはいっても、息を吹きかけると、音楽自体が遠くに飛んでいってしまいそうなくらい繊細で、聴衆はみんな固唾を飲んで見つめていた。終わった後は、コンサート一番の拍手が送られた。
休憩を挟み、ベートーヴェンの交響曲第 3番「英雄」。この曲についての解説はいらないだろう。やや早めのテンポ設定で始まったが、凄く纏まった演奏だった。いくつか工夫が見られて、4楽章で弦楽四重奏の部分では、各パート 1人ずつでカルテットとして演奏していたのが面白かった。クライマックス少し前で弦楽器と管楽器がずれて崩壊しかけたのにはヒヤッとしたが、無難にまとめることが出来た。もう少し曲の終わりの盛り上げ方を工夫した方が良いと思ったのが正直な感想。それでも、ベートーヴェンの魅力は十二分に伝えることは出来ていたと思う。私の隣の席のカップルが、終楽章途中からいちゃつき始めて、男性が女性を抱きしめて聴いていたのは、イラッとしたけど、純粋に羨ましとも思った。
余韻に浸ってホテルのバーでカクテル「ウォッカレモン」を一杯だけ飲んだ。カクテルの種類があまりなかったのが寂しいところで、他の酒を飲もうかとも思ったが、24時くらいになっていたのでやめた。
朝食を少し食べただけで、一日何も食べなかったので、夜中少しひもじかった。ベートーヴェンでは胃袋は満たされないらしい。
9月3日(木) ~その2~
動物園からホテルに戻り、荷物を全部置いてアルテ・オペラに出掛けた。昼間チケットを入手したコンサートがあるのだ。
最初の曲は、ブーレーズ作曲。現代曲で、聴きどころがわからなかった。和声がはっきりしなくて、音楽の方向が見えない。腹痛で下痢をしているときのような周期で盛り上がりがあり、「下痢便の音楽 (Geriben Musik)」と名づけてみた。
続く曲はヒンデミットのヴァイオリン協奏曲。ソリストは、私の大好きなヴァイオリニスト、F. P. ツィンマーマンだ。曲自体は難解な曲だったけど、ツィンマーマンが良かった。極めつけは、アンコールに弾いたバッハの無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ第3番第3楽章。柔らかく、どこか懐かしい演奏で、老人がベッドで若い頃を思い出しているかのようなイメージを彷彿とさせた。
最後の曲はブルックナー。ひたすら長かった。20時に始まったコンサートが終わったのが 22時 30分で、「おい、ブルックナー、もう少し短く出来るだろう」なんて思いながら聴いていた。「話の長い男」なんていうあだ名を付けたくなった。まぁ、オーケストレーションが上手いのは認めるし、私の音楽に対する理解が乏しいから、そんな感想を抱くだけなのだろうけど。
アルテ・オペラから、公園内をシラー像まで歩き、Taunus strasseを通ってホテルの方へ戻ったのだけど、Tanus strasseはいかがわしい通りらしく、ピンク色のネオンの建物がたくさんあった。看板をみると「SEX INN」なんて書いてあって、近くのクラブでは、綺麗な女性が男性といちゃついているのが外から見えた。私の前に売春婦らしき女性が前に立ちふさがってどいてくれなかったのだけど、無理に振り切ってホテルに戻った。誘惑に打ち勝つとは、私も大人になったものだ。ただ単に、ぼったくられるのや病気を貰うのが恐かっただけとも言えるのだけど。
郡山時代の後輩が結婚することになり、依頼演奏を頼まれました。アマチュアヴァイオリニスト冥利に尽きます。
どうやらピアノを準備して頂けるとのことで、いくつかの曲を考えているのですが、候補を紹介。これらは私のレパートリーでもあるので、失敗するリスクが低いですし、11月 8日までに準備も間に合いそうです。
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「フーガ (マルセル・ビッチ/ジャン・ボンフィス著、池内友次郎監修、余田安広訳、白水社)」を読み終えました。
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「室内楽 ジョイス抒情詩集 (出口泰生訳、白凰社)」を読み終えました。ジョイスがこの詩を書いたのが 1907年で、この日本語訳が出版されたのが 1972年になります。何故この詩集を読もうかと思ったかというと、バーンスタインがハーバード大学で行った講義で、ジョイスの詩を口ずさんでいるシーンを DVDで見たからです。
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