Tocilizumab

By , 2014年4月5日 9:35 PM

2013年1月15日、このブログで視神経脊髄炎に対する tocilizumabの症例報告について紹介しました。

日本国内でも視神経脊髄炎に対する tocilizumabの臨床研究がされているという風の噂は聞いていましたが、2014年3月15日、Neurology誌に国立精神神経センターから 7例の報告が掲載されました。

Efficacy of the anti–IL-6 receptor antibody tocilizumab in neuromyelitis optica

論文の内容については、国立精神神経センターのプレスリリースが纏まっています。

神経難病「視神経脊髄炎」の症状を改善
~難治患者7名で抗IL-6受容体医薬の有効性を実証~

これを見るとかなり効果があるようで、tocilizumabの有効性を示すエビデンスが、着々と積み上げられていますね。一方で、以前ブログ記事のコメント欄で下記のような指摘を頂いていて、副作用には十分注意して使用する必要があると思います。

同じ tocilizumab使用後の RAの女性で小生、acute axonal sensorimotor neuropathyのケースを経験致しました。その関連で調べたところ、治験段階の副作用として多発性硬化症様の中枢神経病変の報告と、また血管炎性ニューロパチーを使用後発症したcase reportを見ております。
この辺の仲間のお薬たちは、よい話と悪い話が同時に聞こえて来るような気がします。確かに免疫環境を変えていることだけは間違いなさそうですね。

 

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