Category: ネタ系

統計学的有意差

By , 2013年7月13日 5:14 PM

研究で統計学的有意差が出なかった時・・・すごくポジティブな解釈をまとめたブログが面白いです。でも、本当に論文で使ったら多分大変なことになります (笑)

 A borderline definite marginally mild notably numerically increasing suggestively verging on significant result

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鮠乃薬品

By , 2013年5月10日 7:01 AM

精神神経疾患治療薬を愛でたり語ったり擬人化するブログの存在を知りました。

 ハヤノヤクヒン

なかなか面白いです。

神経内科でよく使う薬についてのエントリーはこちら。

テグレトール

デパケン

リボトリール

マイスリー

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おもしろ遺伝子の氏名と使命

By , 2013年5月8日 4:00 AM

おもしろ遺伝子の氏名と使命 (島田祥輔著、オーム社)」 を読み終えました。遺伝子には変な名前がついたものがあり、命名の由来を紹介した本です。勉強になることに、全て元文献が記されており、遺伝子の機能も概説してあります。

下記のリンク先に書評があります。私はこれを読んで購入を決めました。届いてから読み終えるまで、あっという間でした。お薦めの本です。

『おもしろ遺伝子の氏名と使命』 新刊超速レビュー

ちなみに、この本には載っていない遺伝子名のトリビアを一つ。

『回り回っても,一途に挑む事』

当時,日常的に細胞癌化アッセイ(Focus formation assay)を行っていたが,ある日たまたまアッセイ用細胞が余ったので,この遺伝子を導入してみた。2週間後驚いた事に,廃棄予定遺伝子が,繊維芽細胞の癌化を著しく促進した。自らの腕を疑ったわけではないが,実験が一番上手だった女子学生に,先入観を与えないために何の情報も教えず同じ実験を行ってもらった。彼女も,全く同じ結果を出した。この時は,廃棄ゴミの中から宝物を探し出した気分だった。その遺伝子は,脳,精巣,心臓で発現が高かったが,癌化促進機構は理解できなかった。しかしながら新規遺伝子であった事から,簡単なレポートを投稿する事にした。
新規遺伝子の場合,論文投稿前に,話しやすく,他人にも印象深い名前を登録する必要があった。そこで,当時この実験に従事していた大学院生Daisuke君とJunkoさん二人に敬意を込め二人の頭文字をとり「DJ-1」と名付けた。実は漫才コンビ名に触発されこの名前が思い浮かんだ。

この通り、パーキンソン病の原因遺伝子の一つ “DJ-1” は、Daisuke & Junkoの頭文字から命名されました。

DJ-1が初めて報告された論文の筆頭著者は Daisuke Nagakubo氏。ところが論文では著者名、本文中、どこにも Junkoさんの名前は出て来ません。Junkoさん、遺伝子に名前を貸してあげたのに表に名前が出ないのが、ちょっと可哀想・・・ 。いや、むしろ遺伝子に名前が残ったから、これで良いとすべきか?

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ドラゴンクエストと将棋

By , 2013年5月5日 8:44 AM

友人の馬券オヤジ氏から面白い話を聞きました。なんと、あの有名なドラゴンクエストの音楽と、将棋につながりがあるというのです。すぎやまこういち氏が、ドラゴンクエストの有名な BGMを作曲するようになった最初のきっかけは、将棋ソフトに対してアンケートハガキを出したことだったそうです。

すぎやまこういち

1985年8月にエニックス(現スクウェア・エニックス)から発売されたパソコン版ソフト『森田和郎の将棋』の序盤の駒の組み方に疑問を持ったすぎやまは、同ソフトに添えられていたアンケートハガキを熱心に書いたが、投函せずほったらかしにしていた。家族がそれを見つけて投函したところ[4]、エニックスの担当者からゲーム音楽の依頼が入り、『ウイングマン2 -キータクラーの復活-』の作曲を担当することになり、エニックスとコネクションが出来た。

その直後、同じくエニックスがプロデュースしていた『ドラゴンクエスト』に、内部スタッフが作った音楽の出来が良くないという事態を受けて、エニックスから依頼を受けて制作に参加。当時の開発陣であるチュンソフトは学生のサークルの延長上にあり、初対面時は「異分子が入ってきたぞ」「よそ者だ」と警戒されたが、会話をするうちに無類のゲーム好きなことを分かってもらい、当時日本に二台しかなかったビンゴ・ピンボールにハマり仕事後数時間かけて横浜に行って遊んでいたことに話が及んだ際には尊敬のまなざしを受け、正式に作曲を依頼され、それを受諾。ゲームの世界観を「中世の騎士物語」と説明され、まずリヒャルト・ワーグナーの『ニーベルングの指環』が頭に浮かび、そこで「クラシック音楽をベースにしよう」と基本コンセプトが固める。マスターアップ直前のことであり、1週間で全ての楽曲を製作。すぎやまはCMなどの音楽で短時間での作業の経験(最も短いもので、12時間で仕上げる依頼もあった)が豊富であったため可能な作業でもあった。またすぎやまは「ちょうど作曲が好調な時期だったことも大きかった」としている[5][6]。「序曲」のメロディはすぐに出来、それを「54年と5分で出来た曲」(パブロ・ピカソの「1分プラス80年だ」という有名な発言に倣ったもの)と言い、それまでの54年の人生があって初めて「序曲」を生み出すことができたという言い方をしている。また、ゲームのフィールドや戦闘中の音楽に関しては、「何百回も聞くものであるから、聞き飽きないものを心がけている」という。以降、全シリーズの作曲のみならず開発の初期段階(企画立案の段階)からプロジェクトチームの一員として参加している。その為、テストプレイヤーとしてもエンディングのスタッフロールで名を連ねている。

森田将棋は私が昔遊んだソフトの一つですが、当時は定跡を全く知らなかったので、序盤の組み方はあまり気になりませんでした。それが気になるというのは、かなり強いのかもしれませんね。すぎやまこういち氏と機会があれば是非お手合わせ願いたいです。

余談ですが、彼がもう 82歳になったというのを知って、びっくりしました。ドラクエ I は私が小学生の時ですから、もう 30年近く経つんですね。

・すぎやまこういち 交響組曲ドラゴンクエスト「序曲」

・ドラクエ1~8 序曲メドレー ゲーム音源

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クリスマスBMJ

By , 2013年4月10日 7:53 AM

British Medical Journal (BMJ) は、超一流医学雑誌ですが、毎年クリスマス特集号でネタ系論文を掲載しています。一例として下記に紹介します。

BMJクリスマス号

医師の中で一番ハンサムなのは外科医

減塩を推奨する政府・医療機関は、減塩ができていない

最近、2011年のクリスマス BMJにベートーヴェンの難聴と作曲スタイルの論文が掲載されていることを知り、読んでみました。

Beethoven’s deafness and his three styles

論文を読んだ後、AFPニュースで詳細に紹介されているのを見つけました。

難聴が生み出したベートーベンの名曲たち、オランダ研究

2011年12月22日 18:37
【12月22日 AFP】ドイツの作曲家ベートーベン(Ludwig van Beethoven)が生み出した名曲の数々に、聴力の衰えが深く反映されているというオランダの研究チームによる論文が、20日の英医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(British Medical JournalBMJ)」に掲載された。

ベートーベンが楽器や人の話し声の高音が聞こえづらいと最初に訴えたのは1801年、30歳のときだった。1812年には、ほとんど叫ぶように話さないとベートーベンには聞き取れなくなり、1818年には筆談でのコミュニケーションを始めている。1827年に死去したが、晩年には聴力はほぼ完全に失われていたとみられる。

ライデン(Leiden)にあるオランダ・メタボロミクスセンター(Netherlands Metabolomics Centr)のエドアルド・サセンティ(Edoardo Saccenti)氏ら3人の研究者は、ベートーベンの作曲活動を初期(1798~1800年)から後期(1824~26年)まで4つの年代に区切り、それぞれの時期に作曲された弦楽四重奏曲を分析した。

研究チームが着目したのは、各曲の第1楽章で第1バイオリンのパートが奏でる「G6」より高い音の数だ。「G6」は、周波数では1568ヘルツに相当する。

難聴の進行とともに、G6音よりも高音域の音符の使用は減っていた。そしてこれを補うかのように、中音域や低音域の音が増えていた。これらの音域は、実際に曲が演奏されたときにベートーベンが聞き取りやすかった音域帯だ。

ところが、ベートーベンが完全に聴力を失った晩年に作られた曲では、高音域が復活している。これは、内耳(骨伝道)でしか音を聞けなくなったベートーベンが作曲の際、演奏された音に頼ることをやめ、かつての作曲経験や自身の内側にある音楽世界に回帰していったためだと、研究は推測している。(c)AFP

【参考】サセンティ氏らによる実演付きの研究結果説明の動画(ユーチューブ)(英語)

論文の内容はこの通りです。少し補足すると、ベートーヴェンのカルテットは通常 3つの時期 (前期、中期、後期) に分けられますが、この論文では 4つに分けています。すなわち前期 1798-1800年 (作品 18), 中期1 1805-1806年 (作品 59), 中期2 1810-1811年 (作品 74, 95), 後期 1824-1826年です。中期の作品 59と、作品 74, 95はスタイルが異なり、作曲時期も違うため、分けたようです。 

論文にある Figure 2を見ると、著者らの主張が一目瞭然です。

Fig 2

Fig 2

(追記) 昔、ベートーヴェンの耳疾についてブログに書いたことがありますので、興味のある方は御覧ください。

耳の話

さらに、ロマン・ロランが書いた本に、ベートーヴェンが伝音性難聴であったことを示唆する記述がありました。併せてどうぞ。

ベートーヴェンの生涯

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未分化

By , 2013年4月1日 9:48 PM

ハカセといふ生物という漫画について、以前お伝えしました

同じ作者が素晴らしい漫画を描いています。

神経科学に興味を持つ者として、これはツボです。

未分化

 

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実験の失敗

By , 2013年3月26日 7:16 AM

私自身実験に失敗した思い出は多々ありますが、Chem-stationに思わず笑ってしまう、あるいは突き抜けた失敗がいくつか紹介されていました。読んで爆笑した部分が下記です。他の失敗も相当ですので、リンク先を是非御覧ください。

 Twitter発!「笑える(?)実験大失敗集」

『ピペットで試薬を計量しようと口で吸引する際に、硫酸から水酸化ナトリウムまでありとあらゆる試薬を吸い込み過ぎて口に含んでしまった彼についたあだ名が『ソムリエ』』

『試薬のクッションで使われていたおがくずをその試薬と勘違いして、天秤で計って仕込もうとしていた人が』

 『相対論確かめようとしてストップウォッチを遠心分離機にかけて思いっきりまわしたら、ストップウォッチが爆発。』

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Saving AccountとChecking Account

By , 2013年2月26日 7:46 AM

私は英文校正ではいつも editage社に御世話になっています。

editage社のサイトに、利用者のインタビューが載っていました。笑ってはいけないのかもしれないけれど、笑ってしまったインタビューがあったので紹介します。

日本の臨床研究や医療体制に危機感

アメリカに到着後一番困った場面は、銀行で口座を開設する時でした。Saving AccountとChecking Accountの違いが銀行員の方の説明で十分に理解できないまま「yes please!」と言ったら、お金が全部Saving Accountに入ってしまって、お金を引き出せなくなってしまいました(笑)。

渡米していきなりこれは焦りますね (^^:

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シャンプーとコンディショナー

By , 2013年2月17日 7:07 PM

私は洗髪するのに、シャンプーとリンスが 1回で済む「Soft in One」を使っていました。しかし使い果たしてコンビニに買いに行ったら品切れ。そこでシャンプーとコンディショナーが別々になっている商品を買うことにしました。

それが事件の始まりでした。使い始めて何か髪がボサボサするなと思ってはいたのですが、その翌日に洗髪しようとしたところ、シャンプーとコンディショナーの位置が、自分が思っていたのと逆になっているのに気付きました。つまり、それまでコンディショナーで髪を洗ってから、シャンプーを使っていたのです。

「シャンプー・コンディショナー取り違え事故」について直ちにアクシデントレポートが提出され、謝罪会見が開かれることになりました (嘘

そして知り合いにこの話をしたら、こんなトリビアを教えてくれました。

「シャンプーのきざみ」
家庭の中でのユニバーサルデザインの代表格ではないでしょうか、シャンプーとリンスを間違えないように、シャンプー容器の側面にギザギザがついています、「洗髪時に、眼をつぶっていても区別がつくといい」「目が不自由なので工夫してほしい」との声に1991年、花王より開発され発売されています。

当初は「実用新案」を出願しての発売でしたが、花王は、シャンプー容器にきざみを入れるということが、業界で統一していないと消費者が混乱してしまうと考え、実用新案の申請を取り下げ、シャンプーのきざみが業界統一のものとなるように、日本化粧品工業連合会を通じて業界各社に働きかけました、なんてすばらしい企業のユニバーサルマインドでしょうかε=ε=(ノ≧∇≦)ノ

実際に自宅のシャンプーを見てみたら、やはり側面にギザギザがついていました。これは役立ちそうな知識です。

さらに、その知り合いは、こんな再発予防策を提案してくださいました。今後の検討課題とさせて頂きますm(_ _)m

予防原則にもとづいて
壁に備え付けにする
2in1に変更
シャンプーレスにする
毛髪なしの状態を保つ などの対策案があります

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論文査読者の迷コメント集

By , 2013年1月8日 7:26 AM

ワイリー・サイエンスカフェに「<記事紹介> 論文査読者の迷コメント集(Environmental Microbiology誌から)」というエントリーがありました。

毎年、Environmental Microbiology誌が、論文査読者のコメントを抜粋して紹介しているというものです。具体的にどんなコメントがあったのかは、上記リンク先からご覧ください。しかし、2012年の Environmental Microbiology誌には、 “Referees’ quotes” は見つかりませんでした。この特集、やめてしまったのでしょうか?

とりあえず、2011年までの “Referees’ quotes” のリンクを貼っておきます。

Referees‘ quotes – 2011 – 2011 – Environmental Microbiology

Referees‘ quotes – 2010 – 2010 – Environmental Microbiology

Referees‘ quotes – 2009 – 2009 – Environmental Microbiology

Referees‘ Quotes – 2008 – 2008 – Environmental Microbiology

Referees‘ Quotes – 2007 – 2007 – Environmental Microbiology

Referees‘ Quotes – 2006 – 2006 – Environmental Microbiology

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