色々宿題が溜まっていましたが、予定の期限をオーバーしながらも、着々とクリアしています。ヨーロッパに発つまでには、全部何とかしないと。
国際学会のポスター原稿を昨日仕上げ、業者に渡しました。まだ、ミスが多いので校正の段階で直すことになりそうです。
また、今朝4時までかけて、論文を一本仕上げました。
その他、査読が終わって修正が必要な論文2本のうち、1本を修正しました。
ヨーロッパに発つまでは、突っ張るしかありません。そのために日記の更新が遅れていますが、その分ヨーロッパ旅行記楽しみにしていてください。私もジェノヴァでは暇な日を少し作り、体を休めるつもりです。
今日、内科学会から通知が来て、内科認定医試験が通っていました。合格です。次は神経内科専門医ですね。大変な試験ですが、それで試験関係はしばらく打ち止めになりそうなので頑張らないと。
Josef Hassidというヴァイオリニストを知っている方は、ある程度のヴァイオリン音楽通と言えるかもしれません。
Josefについては、将来を嘱望された演奏家として、巨匠達の演奏を集めた「The art of violin」といったDVDで軽く触れられています。私は「音楽の神童達 (下) (クロード・ケネソン著、渡辺和訳、音楽の友社)」という本で彼の人生について読んだことがあります。
今回紹介するのは、早逝の名演奏家、Josef Hassidです。Hassidの精神疾患について、実際に医学論文が書かれています。一部引用しながら紹介します。
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8月30日に誕生日を迎えたわけですが、その日、大学時代の後輩達が祝ってくれました。やっと 28歳になりました(・・・嘘)。
場所は池袋。「Winner’s」という店でした。なんだか DJがいて若者向けの音楽を一杯流してくれている、洒落た Barでした。
で、我々の席が 2階席だったのですが、ロフトみたいな位置にあって 1階の客が良く見えるのね。合コンっぽい組み合わせがあちこちにあって、上から指をくわえながら見ていました。
飲み会自体は結構盛り上がって楽しかったです。最近過労気味で、毎朝4時くらいに腹痛で目が覚めるし(こっちの症状は、知り合いからアルコール性膵炎だとからかわれました)、眼瞼ミオキミア(or fasciculation?)が止まらないし、体調もボロボロだったのですが、非常に癒されました。
で、二次会まで酔っぱらって、タクシーで帰ったのですが、余りに気持ちよく酔っていたのでタクシーの中に携帯を忘れてしまったのです。
本日回収。仕事が終わってから、十条の日興タクシー営業所まで出かけ、閉店ぎりぎりで間に合いました。
31歳の教訓:酔ってタクシーに乗るときは携帯を落とさないように気をつけませう。
私事ながら、本日誕生日を迎えました。大学時代の部活の後輩達が祝ってくださるそうで、今から池袋に行ってきます。
「プレゼントはア・タ・シ」なんてリボンされてたらどうしよう・・・(爆)。
それはそうと、昨日と明日と明々後日が当直。学会で海外に行く間当直できないので、ここのところ週3回ペースで当直しています。体重7kg落ちました。
でも、今日は羽を伸ばせそうです。ニュースで「池袋で医師補導」のニュースがあったら私だと思ってください。
昨日、医局で新聞を読んでいました。
ブドウのゲノムを解読 仏・伊の共同研究チーム
2007年08月27日07時44分
フランスとイタリアの共同研究チームがブドウのゲノム(全遺伝情報)を解読し、26日、英科学誌ネイチャー(電子版)に概要を発表した。ワイングラスを傾けながら、遺伝子レベルでワインの個性にうんちくを傾けられるかもしれない。
果実をもつ農作物でゲノムが解読されたのは初めて。植物では、イネ、シロイヌナズナ、ポプラに続いて4番目。
チームは、仏ブルゴーニュ地方の赤ワインの主要品種で、シャンパンにも使われるピノノワール種の系統のブドウを調べた。
遺伝子の数は3万434個。赤ワインが健康にいい理由の一つとされるレスベラトロルという物質の遺伝子や、赤ワインの風味の重要な要素の一つであるタンニンの代謝にかかわる遺伝子が、ゲノム解読ずみの他の植物よりたくさん働いていることがわかった。
チームは「ワインの風味の多彩さを、遺伝子レベルで説明できるようになるのではないか」と述べている。 (http://www.asahi.com/science/update/0826/TKY200708260111.html?ref=rss)
脳卒中の分野で有名な先生に、
「おいしいワインが飲めそうですね」
と話題を振ると、
「それより、薬の開発に結びつきそうですね。レスベラトロルは抗酸化作用があるから、脳卒中の治療に有効かもしれないし・・・。」
という返事が返ってきました。生きる姿勢の違いを見せつけられました。
今日は、ほろ酔い加減で「Glenn Gould」について語ります。Gouldは夏目漱石に傾倒していたとする逸話があり、日本人としては少し親近感が持てます。
私が初めてGouldの演奏を聴いたのは、「グレン・グールド/バッハ全集」というCDでした。当時は研修医で、今よりハードな生活をしており、バイト当直が週2日、大学当直が週1日、当直がない日も帰宅は毎日終電近くで、少ない睡眠時間も深夜に看護師からの電話で起こされる毎日、患者のことを考えるよりも自分を守ることで精一杯でした。3日連続当直で、睡眠時間が 3日で 3時間という時もありました。Gouldのゴルドベルク変奏曲 (J.S.Bach) は、そんな時期に聴いただけに、荒んだ心に染みこむように感じました。
どのくらい感動したかといえば、ピアノを衝動買いしてしまった程です。ピアノなんて弾いたことがないのですが、「ゴルドベルク変奏曲」の楽譜を買ってきて、最初のアリアの右手だけでも弾けるようになりたいと思ったのです。結局その夢は挫折して今に至ります。郡山時代はピアノ不可の部屋だったのですが、東京に戻ってからはピアノ可の部屋に移り、今私の横にオブジェとして存在します。調律頼まないとなぁ・・・。
最近、Gouldの CDをまた買いました。ベートーヴェンの協奏曲集なのですが、特に第5番(皇帝)が綺麗でした。ソロパートの旋律を紡ぐように演奏するところで心を打たれました。他の協奏曲についてはノーコメントとしておきます。
ゴルドベルク変奏曲については、1955年と 1981年の録音が知られています。ミッシャ・マイスキーによるチェロ組曲 (Bach) は、歳をとってからの録音の方がテンポが速いのに対して、Gouldのゴルドベルク変奏曲の場合は逆で、1981年は優しくゆっくり弾いているのが印象的でした。この曲は、最近ペライアの CDを買って、再び感銘を受けました。
さて、前置きはそのくらいにして、紹介するのは、Gouldの死因についてです。これは実際に医学論文が出ています。一部引用しますが、推敲していませんので、(ほろ酔い加減でもあるし) スペルミスなどあるかもしれません。是非原文に当たることをお薦めします。
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「世界でもっとも美しい 10の科学実験 (ロバート・P・クリース著、青木薫訳、日経BP社)」を読み終えました。高校物理がある程度理解出来ていれば、十分に楽しめます。
本書は、「フィジックス・ワールド」という雑誌の読者から「一番美しいと思う物理学の実験」をアンケートで集め、もっとも美しいとされた 10の実験を紹介したものです。
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はり屋こいしかわ先生から、ビリーズブートキャンプのやりすぎで肋骨骨折した人の話を聞きました。
何事もほどほどに。
Isabelle Faustが演奏するベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲とクロイツェルソナタの CD (HMC 901944)を聴きました。
ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲は現在練習中の曲で、メジャー、マイナー問わず、いろいろな演奏家の録音を多数集めて聴いています。中でもお気に入りはヴォルフシュタールの演奏 (1928年録音) です。カップリングされた曲の演奏が不安定なこと、ピッチがあまりに高い (録音技術の問題?)、録音技術のため音質が多少悪いといった欠点がありますが、それらを補って余りあります。その他、個人的に好きな演奏家なので、レオニード・コーガンの演奏を良く聴きます。また、オイストラフの演奏は、録音によって多少の当たりはずれがありますが、言葉にならないくらい美しい録音もあり、時々聴きます。クライスラーの演奏は、傷も多いのですが引き込まれますね。
今回の Isabelle Faustの演奏は、清々しく、聴きやすい演奏でした。エレガントで押しつけがましくないのですが、伝えたいことがはっきりと伝わってきます。これまでに聴いた中にないタイプで、非常に面白かったです。繊細でクリアな音に、一瞬古楽器演奏を思い浮かべました。
彼女の演奏は 2000年10月7日にサントリーホールで聴いたことがあります。その時は、バッハの無伴奏パルティータ第2&3番、バルトークの無伴奏ヴァイオリンソナタでした。特にバルトークは圧巻でした。
彼女の使用している楽器はストラディバリウスの「スリーピング・ビューティー」だそうで、チャーミングな名前です。
一時期、ドイツのヴァイオリニストは不作だと言われましたが、ムター以降、ツィンマーマン、テツラフ、ファウストと大物が続いています。それぞれタイプが違うのも面白いところです。