あるある大辞典

By , 2007年1月20日 10:04 PM

捏造報道が話題になっています。医療事故のように、社長が記者会見して、それをニュースで朝晩流すのでしょうか。故意である点は、医療のそれよりもタチが悪いですね。

これに踊らされたのが視聴者。納豆が店から消えたといいます。みのもんた現象と同じです。普段好きなケーキ食べて、納豆を免罪符にしようなんて都合の良い話があるわけないじゃないですか。

これに懲りて、良質の医療番組を放送して欲しいものです。患者の理解が上がれば、医師の説明も理解しやすくなり、医療の質も向上するでしょう。

関西テレビ(大阪市北区)は20日、今月7日にフジテレビ系で全国放送したテレビ番組「発掘!あるある大事典2」で、事実とは異なる内容が含まれていたと発表した。「納豆を食べるとダイエットができる」との内容だったが、研究者のコメントや被験者の検査データをねつ造していた。同テレビは社内に調査委員会を設け、原因の究明を行うとともに過去の放送分についても検証を行い、番組を継続するかどうかを含めて検討する。また、21日に放送予定だった同番組は、テーマは納豆ではないが、別の番組に差し替え、冒頭で一連の経緯を説明する。
同テレビによると、(1)被験者がやせたことを示すのに別人の写真を使用(2)米の大学教授の発言の日本語訳の一部をねつ造(3)被験者の一部の中性脂肪値が正常値になったとしたが、測定せず(4)納豆を朝2パックまとめて食べた場合と、朝晩1パックずつ食べた場合の比較で、被験者の血中イソフラボン濃度の結果をねつ造(5)被験者の血中のホルモン(DHEA)量検査のデータをねつ造――していたことが分かった。
千草宗一郎社長は「報道機関でもある放送局として、視聴者の信頼を裏切ることになった。誠に申し訳ない」と謝罪した。(毎日新聞)

(参考)
発掘?あるあるトンデモ大実験

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新年会

By , 2007年1月20日 3:00 PM

先日、医局の新年会に参加しました。t-PA治療明けでヘロヘロでしたが、徹夜明けのハイテンションで参加。

まずは教授のご挨拶。「今年は猪年ですが、海外では豚年というのです。元々日本には豚がいなかったので、代わりに猪というようになったのです。だから中国では豚年ですよね(中国人留学生が頷く)。豚は元々用心深い動物。ですから、猪突猛進ではなく、注意深く前進していきましょう。」名挨拶に一同感嘆。更に教授から「ドン・ペリ」2本が差し入れられました。「ドン・ペリ」はすぐになくなってしまい、とても私までは回って来ませんでした。残念。

立食パーティーの途中で、教授と会話する機会がありました。私が「音楽家外来を将来やりたいと思っているのです。」と話しかけると、教授は「例えば?」と仰るので、「振戦の治療でアルマールなどのβブロッカーを使ったりとか、緊張型頭痛とか・・・。うちの妹はテノーミンを処方されたみたいだけど、循環器のDrは使い慣れているからテノーミンとかアーチストとか出す人が多いですよね。」というと、教授がβブロッカーについて色々教えてくださいました。

「あなたの妹はテノーミンが効いたの?あまり効かないと思うけどなぁ。βブロッカーで一番振戦に効くのは、インデラルだよ。カルビスケンはあまり効かない。これはどういうことかというと、β2作用が大切ということ。色々試してみたんだけど、β1選択性が高い薬が効かないからわかったことなんだけどね。」

どのような話題に対しても、勉強になる答えが返ってくるのが凄いところ。その後の話題は、N響と共演するときだけジストニアが出る演奏家の話。千住真理子が演奏に自信をなくして引退しようかと思ったとき、聴衆から「あなたのおかげで自殺を思いとどまりました」と言われ、聴衆から救われた話。

何故か漫画の話題へ。教授は「最近の漫画にしても、アニメにしても、簡単に人が死にすぎる。昔の狂言などでは、人が死ぬにしても、葛藤があり、さんざん悩んで引っ張った挙げ句、そうするしかないことが観客に伝わってから殺人を犯す。最近のは、いきなりドバッとか葛藤がない。」と苦言を呈しておられました。また、「ヒーロー物というのもあるが、悪人(手下)といっても、それぞれ家庭がありそれぞれの人生がある。やむを得ずにそうして働いているのかもしれない。それを一方的な視点で倒していくことを教えるのはどうか?」「ブラックジャックは胸がすくような話が多いが、あれは手塚治虫が漫画界での地位が危うくなっていたころの作品で、失敗するわけにいかなかったから、わかりやすい作品を書いたんだ」など・・・。

考え方を含めて、教わることの多い会でした。

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血栓溶解療法

By , 2007年1月20日 9:58 AM

先日、当院神経内科で初めてのt-PA療法を行いました。この治療法はいくつかのテレビ番組や新聞で紹介されているので、知っている人もいるでしょう。

私が当直中、救急隊から連絡があり、発症から1時間で搬送出来るとのこと。禁忌で該当するものはなく、結局、発症2時間半で投与することが出来ました。元々、完全な左片麻痺だったのが、投与直後左足が挙上出来るようになりました (上肢はflaccidのままでしたが・・・)。

体制が整っていなかったことや、初めて使う薬剤なので戸惑った点もありましたが、使用して良かったと思えるような症例でした。

ただ、大変だったのは、午前1時からの投与だった点。投与中 1時間は 15分毎、投与 1-7時間後は 30分毎、投与 24時間後までは 60分毎の診察 (10分くらいかかる評価法を毎回) が必要だからです。夜通し診察を繰り返しました。

この薬で忘れてはいけないのは、ハイリスク・ハイリターンの薬剤だということです。大野病院産科医逮捕事件で、医師の多くが無過失を主張する事件で、片岡検事は「一か八かではやってもらっては困る」とマスコミに対して発言したようですが、この治療は一か八かの治療です。一か八かを受け入れた方のみ、使用することが出来ます。投与開始のリミットは発症 3時間。考える時間はほとんどありません。決めるのは、医師と家族の短時間の話し合いです(患者に意識があれば確認しますが)。

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