ふるえの臨床

By , 2007年6月9日 7:54 AM

6月8日に、第3回Metropolitan Neurology Conferenceに参加しました。

「ペルマックス錠~リスクとベネフィット~」
座長 東京医科大学 第三内科准教授 内海裕也先生

「Parkinson病の診断・治療に関する注意点」
日本医科大学 神経・腎臓・リウマチ膠原病部門 助教 永山寛先生

「ふるえの臨床」
東京女子医科大学 神経内科主任教授 岩田誠先生

「Parkinson病の診断・治療に関する注意点」では、まずレモン水とL-Dopaの相互作用について検討されました。一つはレモンに含まれるビタミン Cによる COMT阻害作用です。VitC 2 g (ビタミンC製剤シナール10錠分) 飲むと少し効果があるのだとか。また、酸の作用も影響を与えるそうです。

次に検討されたのは、麦角製剤であるカベルゴリンの弁膜症への影響です。カベルゴリンでの弁逆流は大動脈弁に多いことや、統計結果などが示されました。

また、パーキンソン病の診断に有用であるMIBGシンチも検討されました。当初、MIBGで心筋への取り込み低下はParkinson病に特徴的所見と考えられていましたが、多系統萎縮症 (MSA)、びまん性レビー小体病 (DLB)、進行性核上性麻痺 (PSP)、アルツハイマー型痴呆 (senile dementia Alzheimer’s type; SDAT)、脳血管障害・・・いろいろな疾患でも低下がみられることが明らかとなりました。特に他系統萎縮症での MIBG取り込み低下は、約 3割にみられることも紹介されました。

最後の、岩田誠教授の「ふるえの臨床」は圧巻でした。講演が終わった後、会場がどよめいていましたね。

あまりに面白かったので、録画していた主催者に DVDをおねだりしました。頂けるとのことですので、今度我が家で上映会としゃれこみたいものです。

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